水路に関連した俳句の例をまとめました。
水路を含む俳句例
萍の遠賀の水路は縦横に/久女
水路にも横丁ありて水馬/瀧春一
麦秋の夕べ水路に物洗う/宮田祥子
兼山の水路をかくす花茨/稲畑汀子
落鮎を掛く発電の導水路/茨木和生
枯芦の中の水路も海の色/北澤瑞史
浮巣見る水路も左通行に/田中驕星
厚雪を穿ちて水路闢く滝/津田清子
塩田や水路の若き芦そよぐ/森田峠
水路みな海へ流れる青嵐/森本恵子
棹歌の水路かがやく初燕/水原春郎
芦叢の分つ水路や行々子/高濱年尾
芦叢の中なる水路鷭飛べる/大竹孤悠
菰の花先へ先へと水路あり/田中紫江
菱実る遠賀の水路は縦横に/杉田久女
萍や田舟の水路今もあり/徳澤南風子
夜を来て水泳クラブ短水路/鈴木栄子
大阪や水路づたひに恋の猫/深川知子
小金井の水路の音や萩若葉/皆川盤水
心天水路に冷ゆる宿場かな/佐藤拓郎
俳句例:21句目～
萩枯るる人工水路に水少し/金子邦子
街道をつらぬく水路秋桜/多々良敬子
枯芦の水路は鮒の通りみち/高澤良一
水路にもある道しるべ真菰中/比奈夫
千振引く水路の先に発電所/川島典虎
真菰群る細き水路は棹を差し/林恒子
出格子に水路の家並朝つばめ/阿部幽水
匂ひたつヴェニスの水路鑑真忌/皆吉司
数珠玉の枯れて現る一水路/冨田みのる
春塵や水路工事の遅々として/倉内法子
白山茶花水路一すぢ朝の香に/野澤節子
水路洗ふ農家総出の五月来ぬ/影島智子
水路閣仰げば紅葉且つ散りぬ/轡田幸子
桑の葉や新婚家庭に水路あり/瀬間陽子
氷海へ水路は藍を絞りたり/金箱戈止夫
藺の花に水路ただしき国府址/桑原志朗
青麦に水路ひかりて枝わかつ/大島民郎
花まこも水路がへだつ町と村/森川和江
かきつばた水路に殖ゆる雨小紋/高澤良一
水路はるけし青葦のほか添はず/荒井正隆
俳句例:41句目～
菰の花水路に暁けのいろはしり/諸田三枝
水路閣立夏の滴ほとばしる/佐々木千洋子
遠つ世へ水路つづけり葭若葉/古賀まり子
ゴンドラの水路に秋灯なきがよき/高木晴子
水路も一すじ未完工区の夏ひばり/古沢太穂
朝顔や水路を路地のごとく住み/片山由美子
漕ぎゆけど蓮の水路の何処までも/安田北湖
水路掘られるわが首筋を過ぎて仮眠/阿部完市
水路交う暮らしの町のすぐ夏至に/佐々木らん
