春の季語一覧

俳句で使用する春の季語を一覧にまとめました。

※後半に「春の俳句」の例句を300句ほどまとめてあります。

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春の季語:三春(2月~4月)の時候

春の日 / 春暁 / 春の朝 / 春昼 / 春の夕 / 春の暮 / 春の宵 / 春の夜 / 朧月夜 / 暖か / 麗か / 長閑 / 日永 / 遅日 / 花冷 / 木の芽時 / 花時 /

三春の天文

春日和 / 春光 / 春の空 / 春の雲 / 春の月 / 春三日月 / 朧月 / / 春の星 / 春の闇 / 春風 / 東風 / 風光る / はるはやて / 春北風 / ようず / 春塵 / / 春雨 / 春時雨 / 春霖 / 春の雪 / 淡雪 / 斑雪 / 春の霙 / 春の霰 / 春の雹 / 春の霜 / 春雷 / 佐保姫 / / 陽炎 / 春陰 / 春の夕焼 /

三春の地理

春の山 / 山笑う / 春の野 / 春の水 / 春の川 / 春の海 / 春の波 / 春潮 / 春田 / 春の園 / 春の土 / 春泥 /

三春の生活

春袷 / 春服 / 春外套 / 春ショール / 春セーター / 春手袋 / 春帽子 / 木の芽味噌 / 木の芽和 / 若布和 / 青饅 / 胡葱膾 / 鮒膾 / 田螺和 / 蜆汁 / 白子干 / 目刺 / 干鱈 / 壷焼 / 椿餅 / 菜飯 / 春燈 / 春障子 / 春の炉 / 春炬燵 / 春暖炉 / 春火鉢 / 蛇籠編む / / 畑打 / 野老掘る / 慈姑掘る / 若布刈る / 鳥持網代 / 春挽糸 / 上り簗 / 団扇作る / 摘草 / 貝合 / / 風船 / 風車 / 石鹸玉 / 雲雀笛 / 駒鳥笛 / 雉笛 / ぶらんこ / 春の風邪 / 雁瘡癒ゆ / 麻疹 / 朝寝 / 春眠 / 春の夢 / 春興 / 春意 / 春愁 /

三春の行事

伊勢参 / 春祭 / 開帳 / 遍路 /

三春の動物

獣交む / 春の鹿 / 孕み鹿 / 海豹 / 亀鳴く / / 春の鳥 / 貌鳥 / 花鳥 / 百千鳥 / / 菊戴 / / 山鳥 / 小綬鶏 / 雲雀 / / 河原鶸 / 春の鵙 / / 鳥の巣 / 巣箱 / 古巣 / 燕の巣 / 雀の巣 / 眼張 / / 春鰯 / 鮎並 / めじ / 黄鯛魚 / 諸子 / 柳鮠 / 栄螺 / / 浅蜊 / 貽貝 / 簾貝 / 月日貝 / 板屋貝 / 赤貝 / 常節 / 馬蛤貝 / 馬珂貝 / 潮吹 / 鳥貝 / 子安貝 / 細螺 / 桜貝 / / / 北寄貝 / 田螺 / 烏貝 / 望潮 / 寄居虫 / 磯巾着 / / / 蜂の巣 / 春の蠅 /

三春の植物

椿 / / 伊予柑 / ネーブル / 八朔柑 / 三宝柑 / 木の芽 / 春林 / 香菫 / 雛菊 / 春菜 / 萵苣 / 芥菜 / 三葉芹 / 春菊 / 防風 / 青麦 / 紫蘇の芽 / 蓼の芽 / 春の草 / / 薺の花 / 蒲公英 / 繁縷 / / 春の蕗 / / 和蘭芥子 / 春椎茸 / 若布 / 搗布 / 黒布 / 鹿尾菜 / 角叉 / 海雲 / 海松 / 石蒪 / 海髪 / 白藻 / 青海苔 / 桜海苔 / 松海苔 /

春の季語:初春(2月ごろ)の時候

獺魚を祭る / うりずん / 春浅し / 寒明 / 二月尽 / 早春 / 初春 / 旧正月 / 魚氷に上る / 睦月 / 冴返る / 遅春 / 二月 / 春めく / 春寒 / 余寒 / 立春 / 雨水 /

初春の地理

焼野 / 堅雪 /

初春の生活

山焼 / 梅見 / 麦踏 / 鶯笛 / 海苔掻き / 芝焼く / 鶯餅 / 春スキー / 味噌豆煮る / 魞挿す / 白魚飯 / 野焼 / 畑焼く / 藍蒔く / 磯竃 / 蕗味噌 /

初春の行事

絵踏 / 義仲忌 / 才麿忌 / 鳴雪忌 / 多喜二忌 / 二十六聖人祭 / 黒森歌舞伎 / 一夜官女 / 初午 / 御灯祭 / 谷汲踊 / 竹割祭 / 夕霧忌 / 霽月忌 / 建国記念日 / 良寛忌 / かの子忌 / 祈念祭 / 摩耶詣 / 列見 / 節忌 / 逍遙忌 / バレンタインの日 / 橿原祭 / 謝肉祭 / 三汀忌 / 右近忌 / 実朝忌 / 針供養 / 北野菜種御供 / 安吾忌 / 不器男忌 / 茂吉忌 / 野波忌 / 長谷寺のただ押し / 二月礼者 / 句仏忌 / どんづき祭 / 藁馬曳き /

初春の動物

公魚 / 飯蛸 / 白魚 / 猫の恋 /

初春の植物

菊苦菜 / 紅梅 / 黄梅 / 草の芽 / 猫の眼草 / ヒヤシンス / 慈姑 / 古草 / 海苔 / 雀の帷子 / 壬生菜 / 蕗の薹 / 金縷梅 / 猫柳 / 岩海苔 / 牡丹の芽 / 烏芋 / 如月菜 / 洲浜草 / 末黒の薄 / / 下萌 / スノードロップ / 菠薐草 / 節分草 / 水菜 / 三茱臾の花 / 犬ふぐり / 片栗の花 / クロッカス / 薔薇の芽 / ミモザ / 草青む / 種芋 / 桔梗の芽 / ものの芽 / 駒返る草 /

春の季語:仲春(3月ごろ)の時候

啓蟄 / 三月尽 / 鷹化して鳩と為る / 龍天に登る / 如月 / 彼岸 / 春分 / 初朔日 / 三月 / 春社 / 仲春 /

仲春の天文

涅槃西風 / 雪の果 / 比良八荒 / 彼岸西風 / 春一番 / 鳥曇 / 雪ねぶり / 黒北風 / 貝寄風 /

仲春の地理

凍解 / 残雪 / 氷解く / 雪解 / 薄氷 / 雪崩 / 雪間 / 雪しろ / 流氷 / 水温む / 彼岸潮 / 春衣 / 春出水 /

仲春の生活

屋根替 / 白酒 / 落第 / 車組む / 干鰈 / 萩根分 / 菱餅 / 胴着脱ぐ / 観潮 / 麻蒔く / 五加飯 / 種池浚い / 山椒の皮 / 牧開 / 剪定 / 釣釜 / 雪囲とる / 苗木市 / 田楽 / 桑植う / 蕨餅 / 農具市 / 蒸鰈 / 種選 / 種井 / 木流し / 菖蒲根分 / 接木 / 厩出し / 植木市 / 桑解く / 入学試験 / 挿木 / 嫁菜飯 / 治聾酒 / 種物 / 卒業 / 蕨狩 / 春休 / 木の芽漬 / 芋植う / 目貼剥ぐ / 根分 / 雪割 / 南瓜蒔く / 苗札 / 草餅 / 馬鈴薯植う / 雛あられ / 入学 / 垣繕う / 物種蒔く / 枸杞飯 / 鳴鳥狩 / 山葵漬 / 睡蓮植う / 菊根分 / 進級 / 苗床 / 北窓開く / 外套脱ぐ / 大試験 / 初筏 / 木の実植う /

仲春の行事

雛納め / 泥打祭 / 御出祭 / 西行忌 / 聖霊会 / 雁風呂 / 涅槃会 / 比良八講 / 月斗忌 / 聖ヨセフ祭 / 高尾山火渡り祭 / 彼岸会 / 雛祭 / 春場所 / 四旬節 / 園韓神祭 / 恒持祭 / 元政忌 / 灰の水曜日 / 雛市 / 基角忌 / 二日灸 / 大石忌 / 常楽会 / 道明寺祭 / 春分の日 / 事始 / 若狭のお水送り / 雛流し / 薬師寺花会式 / 鑑三忌 / 帆手祭 / 渡り漁夫 / 光悦忌 / 春日祭 / 御告祭 / 雛の使 / 修二会 / 寒食 / 嵯峨の柱炬 / 利休忌 / 遺敎経会 / 日迎え / 鹿島祭頭祭 / 兼好忌 / 太子会 / 六阿弥陀詣 / 粟島祭 / 赤彦忌 / 丈草忌 / 竹冷忌 / 積塔会 / お水取り / 清明祭 / 春季皇霊祭 / お札流し / 皇后誕生日 / 犀星忌 / 火振り祭 / 浦佐の堂押 / 緑の週間 / 出代 / 妓王忌 /

仲春の動物

鮒の巣離れ / / 熊穴を出づ / 蛇穴を出づ / 孕み雀 / 子持鯊 / 蜥蜴穴を出づ / 彼岸河豚 / 引鶴 / 帰雁 / 蟇穴を出づ / 海猫渡る / 白鳥帰る / 初蝶 / 雪代山女 / 蟻穴を出づ / 引鴨 / 鳥帰る / 鳥雲に入る / 地虫穴を出づ /

仲春の植物

アザレア / 茅花 / 柳絮 / 三椏の花 / 土筆 / / 楊梅の花 / 水草生う / 酸葉 / 春大根 / / 土佐水木 / 枝垂桜 / 嫁菜 / 辛夷 / / 鶯菜 / 沈丁花 / 柳の芽 / 菊の苗 / 若紫 / 木蓮 / 令法 / / 初花 / 紫雲英 / 雉蓆 / 三月菜 / 蒪生う / 山椒の芽 / 春蘭 / 一人静 / 楤の芽 / 菊の若葉 / 萍生い初む / 楓の芽 / 諸葛菜 / 蔦の芽 / 小水葱 / 貝母の花 / 分葱 / ていれぎ / 榛の花 / 枸杞 / 歯朶萌ゆる / 雪間草 / 羊蹄 / 房咲水仙 / 虎杖 / 荻の角 / 喇叭水仙 / 彼岸桜 / 黄水仙 / 赤楊の花 / 双葉 / 蟒草 / 柏落葉 / 君子蘭 / 連翹 / 蘆の角 / 野蒜 / 五加木 / 浜簪 / 花簪 / 胡葱 /

春の季語:晩春(4月ごろ)の時候

暮の春 / 春深し / 四月尽 / 蛙の目借時 / 八十八夜 / 行く春 / 晩春 / 弥生 / 春暑し / 穀雨 / 清明 / 田鼠化して鴽となる / 春惜しむ / 四月 / 弥生尽 / 夏近し /

晩春の天文

春驟雨 / 花曇 / 花の雨 / 春の虹 / 忘れ霜 / 菜種梅雨 / フェーン / 蜃気楼 / 春の露 / 桜まじ / 鰊曇 / 油まじ /

晩春の地理

苗代 / 逃水 / 潮干潟 /

晩春の生活

鮎汲 / 蚕卵紙 / 磯菜摘 / 種案山子 / 磯遊び / 桜餅 / 汐干狩 / 炉塞 / 果樹植う / 新社員 / 捨頭巾 / 霜除とる / 製茶 / 春日傘 / 風除解く / 苗木植う / 鯛網 / 羊の毛刈る / 躑躅の衣 / 聞茶 / 桜衣 / 花菜漬 / 独活和 / 夜桜 / 花見 / 花疲 / 花筵 / 種浸し / 磯開 / 橇蔵う / 桜漬 / 畦塗 / 小弓引 / 蓮植う / 松の緑摘む / ボートレース / 春窮 / 花篝 / 炬燵塞ぐ / 遠足 / 数の子作る / 蚕飼 / 花衣 / 暖炉納む / 種蒔 / 牛蒡蒔く / 蒟蒻植う / 花軍 / 田打 / 野遊 / 踏青 / 茶摘 / 霜くすべ / 春闘 / 猟期終る / 糸瓜蒔く / 桑摘 / 桜狩 / 海女 / 柳重 / 花守 / 菊植う / 山吹衣 / 種痘 /

晩春の行事

甘茶 / 芦辺踊 / 鶏合 / 十三詣 / 柳祭 / 蓮如忌 / 鎮花祭 / 啄木忌 / 都踊 / 伴旗祭 / 柳の蔓 / 西大寺大茶盛 / 小町忌 / 釈奠 / 虚子忌 / 聖週間 / 鐘供養 / 受難節 / 平泉藤原祭 / 長浜曳山祭 / 高山祭 / 先帝祭 / 靖国祭 / 蒼虬忌 / 黄金週間 / 天津司舞 / 三鬼忌 / 達治忌 / 聖木曜日 / 桃の節句 / 白き日曜日 / 春ごと / 花換祭 / お国忌 / 人丸忌 / 嵯峨大念仏 / 美濃祭 / 東踊 / 硯石取る / 宗因忌 / 水口祭 / 義士祭 / 吉原の夜桜 / 御身拭 / 憲法記念日 / 巳の日の祓 / 弥生狂言 / 夜高行灯祭 / 行基詣 / 鶯合 / 聖土曜日 / 聖金曜日 / どんたく / 復活祭 / 山王祭 / 大和神幸祭 / 鴨川踊 / 古川の起し太鼓 / 康成忌 / 光太郎忌 / 俊寛忌 / 荷風忌 / 梅若忌 / 百閒忌 / 天皇誕生日 / 青紫垣神事 / 花御堂 / 御車山祭 / 受難の主日 / 放哉忌 / 稲荷祭 / 鞍馬の花供養 / 須磨の御禊 / 浪花踊 / 闘牛 / 善導忌 / 壬生念仏 / 御忌 / 河豚供養 / 上巳 / 御影供 / 曲水 / 浅間祭 / 吉野花会式 / メーデー / 万願祭 / 染織祭 / 日光強飯式 / 仏生会 / 四月馬鹿 / 安良居祭 / 島原の大夫の道中 /

晩春の動物

菜種河豚 / 浮鯛 / お玉杓子 / 頬白 / ぎんぽ / 麦鶉 / 蛍烏賊 / 鯥五郎 / 呼子鳥 / 春蝉 / 雀の子 / / 戻り鴫 / 鳥交る / 初鮒 / / ごんずい / 桜鰔 / 落し角 / 桜鯛 / / 蠅生る / 馬の子 / 雲丹 / / 乗込鮒 / 桜蝦 / 子持鮒 / 残る鴨 / 巣立ち鳥 / 猫の子 / 山椒喰 / / 魚島 / 岩燕 / 花烏賊 / / 春の蚊 / 若鮎 / 鮊子 / 春の雁 / 若駒 /

晩春の植物

楓の花 / 山梨の花 / ライラック / 苺の花 / 梓の花 / 落花 / / 翁草 / アネモネ / 花筏 / 長春花 / 鈴懸の花 / 木五倍子の花 / 郁子の花 / 榧の花 / 春龍胆 / 茗荷竹 / 草の若葉 / 若芝 / 桜桃の花 / 杏の花 / 梨の花 / 明日葉 / 熊谷草 / 髢草 / 黄心樹の花 / 金鳳花 / 春落葉 / 大根の花 / 浜大根の花 / 菜の花 / 山葵 / スイートピー / 独活 / 躑躅 / 父子草 / 残花 / 蝮蛇草 / 化偸草 / 桑の花 / 雪柳 / ロベリア / オキザリス / 木瓜の花 / 旗竿の花 / 勿忘草 / 榲桲の花 / 野漆 / / 豆の花 / 遅桜 / 数の子草 / 松の花 / 杉の花 / 茎立菜 / 芝桜 / 竹の秋 / 紫荊 / 若草 / / 十二単 / 花水木 / 種漬花 / 山吹草 / 白樺の花 / 李の花 / 蔦若葉 / 苧環の花 / 一位の花 / 山桜 / ヘリオトロープ / 金盞花 / スノーフレーク / 雀隠れ / 銀蘭 / 錨草 / 林檎の花 / 瑠璃草 / 茎立 / 紫羅欄花 / 樝子の花 / 苜蓿 / 纈草 / 東菊 / 樒の花 / 袋撫子 / 鶯神楽 / 荒布 / 燈台草 / 二人静 / 雀の鉄砲 / 榠樝の花 / 捩菖蒲 / 通草の花 / 荻若葉 / 銀杏の花 / 岩梨の花 / 杉菜 / 春の筍 / 桜蘂降る / 山帰来の花 / 蛙の傘 / 郁李の花 / 豌豆の花 / 若菰 / 桜草 / 馬酔木の花 / シネラリア / 松露 / 苔龍胆 / 八重桜 / 巴旦杏の花 / 金蘭 / 黄楊の花 / 垣通 / 葱坊主 / 小粉団の花 / 真菰の芽 / 一輪草 / エリカ / 霞草 / 山桜桃の花 / 狐の牡丹 / 楮の花 / 花輪菊 / 接骨木の花 / ちゃるめる草 / 春茅 / 群雀 / 満天星の花 / 山吹 / / 樫の花 / アスパラガス / 座禅草 / 葛若葉 / 筆龍胆 / 青木の花 / 三色菫 / 萩若葉 / 柃の花 / 山楂子の花 / 畦青む / 桃の花 / 都忘れ / 黒文字の花 / フリージア / 蘆若葉 / 猩々袴 / / 華鬘草 / 二輪草 / 口紅水仙 / 若緑 / 木苺の花 / シクラメン / / 海棠 / チューリップ / 枸橘の花 / 母子草 /
春の季語:次


「春」を使用した俳句についてまとめてみました。

季語「春」について

【表記】春

【読み方】はる

【ローマ字読み】haru

子季語・関連季語・傍題・類語など

・陽春(ようしゅん:yoshun)

・芳春(ほうしゅん:hoshun)

・東帝(とうてい:toutei)

・靑帝(せいてい:seitei)

・蒼帝(そうてい:sotei)

・三春(さんしゅん:sanshun)

・九春(きゅうしゅん:kyushun)

季節による分類

・「は」で始まる春の季語

・「春の時候」を表す季語

・「三春」に分類される季語

月ごとの分類

2月の季語

3月の季語

4月の季語

春を含む俳句例

我春も上々吉よ梅の花/一茶

桜餅草餅春も半かな/正岡子規

朝拝や春は曙一の人/内藤鳴雪

親里へ水は流るゝ春辺哉/一茶

春もまた雪雷やしなの山/一茶

月さして一文橋の春辺かな/一茶

美しや春は白魚かひわり菜/白雄

べそかきし昔の春よ今更袖/露言

百歳の春も隣や餅の音/正岡子規

あたし野に春も更行土筆哉/白堂

春もはや山吹白く苣にがし/素堂

春ぞ影八百日の浜路砂土圭/西望

尼寺の鼠に春もくれにけり/許六

蝶の来て此山里を春辺かな/跨仙

三春に亘りて百の椿咲く/後藤夜半

猫柳信濃の春は道沿ひに/大屋達治

三春の行楽桜葉となりぬ/高浜虚子

現身の春や線香千本立ち/柿本多映

人前で咳こみ春や昼日中/池田澄子

春や昔十五万石の城下哉/正岡子規

俳句例:21句目~

夜汽車にも春は曙顔洗ふ/鈴木鷹夫

我が宿の春は来にけり具足餅/鬼貫

春もやや瓦瓦のはだら雪/室生犀星

春はまた魚にも紅き彩多き/上村占

女見る春も名残やわたし守/炭太祇

北国の春も八十八夜過ぐ/橋本春霞

凍道や春ももうぢき掴山/星野立子

春は曙山の額を割り出る川/竹中宏

春が来て電柱の体鳴りこもる/三鬼

鳥の声春は緑に暮れて行/正岡子規

長持に春ぞくれ行く更衣/井原西鶴

春もはや一畝うつろふ大根花/浪化

椿寺柱のかげもゆく春ぞ/八十島稔

春よ泡沫器官内泡沫細胞/夏石番矢

春や昔御車寄の事の急/松根東洋城

春よりも妻の懐広きかな/高澤良一

蓬餅桜餅春はいろ~の/岡本癖三酔

春もやや気色ととのふ月と梅/芭蕉

行春もしらぬ往来や下河原/松岡青蘿

萌えいでよ春は菫の濃むらさき/麦南

俳句例:41句目~

行春は七尺あまり白木綿/中尾寿美子

廃屋の春は恋しき空気かな/柿本多映

御傘めす月から春は来たりけり/一茶

草踏んで春も短き大和なり/和田悟朗

ことごとく春へ向く帆や冬鰈/齋藤玄

散花のぱつぱと春はなくなりぬ/一茶

日本の春はあけぼの犬の糞/坪内稔典

春や童女即童貞の喉ちんこ/三橋敏雄

菓子あらじ嵐に木々の春もなし/露言

春はあけぼの珈琲は炭火焼/田沢公登

春も早籬の山吹一と括り/楠目橙黄子

三春のここに始まる濤の音/高澤良一

春も早や薄絹人の肩にあり/林原耒井

春も早や招魂祭のころの雨/富安風生

春もやゝ遠目に白しむめの花/炭太祇

市中の穂麦も赤み行春ぞ/芥川龍之介

雪山に春が来てをり美しや/高木晴子

山川に冬を経て鱒逝く春ぞ/安井浩司

遠望の春は留萌の波の綺羅/高澤良一

三春へ先づ一歩する心かな/高木晴子

俳句例:61句目~

春もみぢ子を前にわが余命言ふ/林翔

宵闇に春ぞ立ゐる十日ほど/黒柳召波

春はやも山の黛濃き日かな/石井露月

垣間見て隣の春ぞ惜まるる/佐藤春夫

春は吉野秋は花ぞも奥の月/上島鬼貫

あつさりと春は来にけり浅黄空/一茶

春もはやうこん櫻に風雨かな/原石鼎

遺影妻春や雲公してくるよ/永田耕衣

十のもの幾つの春ぞ年のうち/千代尼

けふぞ菊餅の花咲く春はあれど/調和

大和路の望みの春も暮れにけり/智月

爪切りし指の先にも春は来し/上村占

春は徂く何とて人の相鬩ぐ/福田蓼汀

足はよき物ぞ春辺よ島山よ/永田耕衣

この春は花に明けゆく葱畑/角川春樹

春やけふ授かりし子に朝日さす/林翔

春は曙濤声籬をしさりつつ/富安風生

春は曙羞明し末の世の官女/井原西鶴

春や未明の卵と卵との接点/池田澄子

三春へ先づ一歩する心かな/高木晴子

俳句例:81句目~

青海の春よりうつる草の庵/松岡青蘿

また春や免れがたく菫咲き/柿本多映

納戸神春は渚に出てあそぶ/石原八束

衰ふる春より啼ぬかんこ鳥/松岡青蘿

ゆく春は麦にかくれて仕舞けり/青羅

春は華やぐ音色即興曲岩木/高澤良一

鰊来ず百花一時の春も尽き/福田蓼汀

上京や春は傷みしミルク膜/あざ蓉子

春は近しと家中に抽斗あり/桑原三郎

雪の絵を春も掛けたる埃哉/正岡子規

春よ春八百屋の電子計算機/池田澄子

今更に思ひ深しや春は行く/高木晴子

春へもう一息の田を登校児/草間時彦

降とのみおもひし春も一夜かな/移竹

切株はかつて桃の木春は逝き/林朋子

東より春は来ると植ゑし梅/高浜虚子

梅咲くや何が降ても春ははる/千代尼

春ぞゆく空のぐづつく蛙哉/小澤碧童

三春のことぶれまだか坊主山/高澤良一

三春の皮切りの風吹く日かな/高澤良一