往還に関連した俳句の例をまとめました。
往還を含む俳句例
短夜の月の往還をとぶ蛙/原石鼎
繭も紙も往還の関秋霞/田中英子
山襞に入る往還や手鞠唄/綾部仁喜
往還の巡礼ばかり葱坊主/井沢正江
物音の死して往還油照り/青谷小枝
秩父往還朝から雨の仏生会/曽野綾
平凡な往還かがやく蛇の殼/沢木欣一
往還に出て竹馬の秩父の子/森田公司
往還に向いて昼餉す露の秋/宮武寒々
往還に大津絵を買ふ柿の秋/加古宗也
猪よぎる阿蘇の往還芽吹く音/穴井太
秋風に往還翳るひとところ/小林康治
稲の花伊勢往還の海に沿ひ/橋本榮治
山がかる秩父往還かたくり咲く/瀧春一
往還にむけて猪吊る丹後かな/河野照子
往還の上雪嶺のたたずまひ/猪俣千代子
田落して往還人に交りけり/楠目橙黄子
草に花往還つねに急がれて/沼尻巳津子
蚕飼ふ往還に葛咲きかかり/猪俣千代子
往還といふ秋の暮また秋の暮/沼尻巳津子
俳句例:21句目～
下駄履いてすずしき河岸の往還り/尾村馬人
秩父往還メロディバス来橡咲けり/清水山彦「山火合同句集」
