日の丸に関連した俳句の例をまとめました。
日の丸を含む俳句例
日の丸は父の胸板建国祭/宇咲冬男
日の丸が畳に鮎の落ちし村/上村占
麦秋や箪笥に眠る日章旗/片岡啓子
日章旗や鳳梨熟す小学校/高崎雨城
日章旗白地の光冬なりし/渡邊水巴
秋分の木造駅舎の日章旗/高澤良一
日の丸に皆礼拝や明治節/滝井孝作
春風の旗の日の丸落日色/池田澄子
正面に日の丸残し卒業す/角南昧波
小春日の丸薬を干す袋かな/田口孤雁
仲秋や拝してたたむ日章旗/渡辺水巴
日の丸に反対しても桜咲く/津田清子
傘立ての上で乾けり日章旗/石黒甲子
塩の手で触る納戸の日章旗/攝津幸彦
雪割草咲き出て峡の日章旗/唐橋秀子
日の丸は昇る日の色春の海/今瀬剛一
日の丸の闇に垂れゐる姫始/吉田汀史
日の丸と並ぶ出雲の吊し柿/鈴木鷹夫
三月炉藤村生地の日の丸さ/友岡子郷
新蕎麦や私に日の丸ひたす雨/竹中宏
俳句例:21句目～
日の丸が焦点初凪の海と砂/福田蓼汀
祭獅子煽る日の丸扇子かな/黒田咲子
日の丸は洗ひに出さず稲の花/中原道夫
春北風や海峡抜ける旭日旗/山本慶一郎
日の丸は我が家一軒建国祭/小嶋信太郎
日の丸の飛び火を背に錦鯉/佐々木六戈
春の雪むかし日の丸振りし駅/木田千女
春まけてをれど日の丸因果骨/加藤郁乎
また夏の捨てず広げぬ日章旗/池田澄子
宵闇に取り残されし日章旗/高野ムツオ
ビル壊す男ら日の丸弁当なり/五島高資
自衛隊日の丸竿灯ゆうらゆら/高澤良一
花菜漬日の丸に風あそびをり/菅原鬨也
菊折て日の丸る旗の竿にせん/正岡子規
霜くすべ/日の丸寄せ書生存者/鈴木明
日の丸のたたまれてゐる雪解風/斉藤京子
日の丸のまるに日あたる椿かな/中里麦外
日の丸の国に生まれて梅を干す/岡田恃久
日の丸をたゝむ茶店を畳むごと/攝津幸彦
日の丸を振らされまらの毛を覗く/小林勇
俳句例:41句目～
何度も濡れ赤にじみだす日章旗/江里昭彦
元旦やはためくほかなき日章旗/高橋正子
菊花晴れ群岳に起つ日章旗/長谷川かな女
よく晴れて日の丸といふ白木槿/手塚美佐
水霜に揚ぐ日の丸の皺つよし/大木あまり
冬の日の丸に暮れてや啼く千鳥/浜田酒堂
積雪に日の丸を濃くさし出せる/齊藤美規
初東風や日の丸の皺吹きのばし/正岡子規
富士行者杖の日の丸古りにけり/金田清光
建国の日や日の丸を鳥おそれ/青柳志解樹
逢うて御慶日の丸疎らなる町に/栗生純夫
野良で食ふ日の丸弁当天高し/小池秋々子
夏の空より日の丸降ろす少年よ/鈴木伸一
冷酒飲み君が代/日の丸激論す/有馬ひろこ
日の丸の少なき憲法記念日かな/瀧澤伊代次
東京残暑船尾の日の丸疲れたり/村山さとし
植木屋の日の丸立ててみどりの日/添野光子
機関車の日の丸日の丸勝ちうさぎ/攝津幸彦
天皇誕生日飛騨は戸毎の日章旗/原田登志子
日の丸に秋雨の句捨て名のみ署す/林原耒井
俳句例:61句目～
日の丸のようなオルガンの流離譚/山本敏倖
日の丸を捨てず使はず海の日よ/於久喜代子
こおろぎの闇に日の丸伏せている/吉平たもつ
かをりやんの中ゆく銃に日の丸を/長谷川素逝
すめらぎの日章旗なり初東風す/長谷川かな女
日の丸の出てゐる家のかたつむり/松本孝太郎
「日の丸」が顔にまつはり真赤な夏/中村草田男
父の日の天袋から日章旗/遠山陽子「高きに登る」
青大将殺してだるき日の丸や/鳴戸奈菜「月の花」
車に日の丸の旗立てて露路へも売りにくる/栗林一石路
