紅絹に関連した俳句の例をまとめました。
紅絹を含む俳句例
紅絹裏に春風遊ぶ舞扇/古市絵未
新米を紅絹の袋に神集/遠所るり実
紅絹いろに浅草の空針納め/高澤良一
紅絹裏のうつればぬるむ水田哉/蓼太
象潟や紅絹着せ真菰馬流す/岡井省二
雁去ぬや女の齢なほ紅絹裏/下村槐太
下萌や総身に添ひし紅絹の裏/都筑智子
皹薬つけてより紅絹縫ひ始む/敦賀皓子
虫干や触れて冷たき紅絹の裏/館岡沙緻
きさらぎや紅絹もて磨く蒔絵椀/酒井智代
優曇華や昼を点して紅絹に箆/久保田育代
春の雪紅絹にてみがく輪島塗/水津八重子
花桃や行李のなかの紅絹ほろび/花谷和子
針山に紅絹うつろへる供養かな/芝不器男
こほろぎの真上の無言紅絹を裂く/平畑静塔
そのうちに紅絹の這ふ児や人形会/牧/鴻月
春泥の一歩身のうち紅絹の鳴る/長谷川秋子
紅絹を裂くたびに蜥蜴のちらちらす/石寒太
雪に逆らう紅絹一疋の重さ負ひ/長谷川草々
吹雪く夜の紅絹の色かと振り返る/正木ゆう子
俳句例:21句目～
屠蘇注ぐや紅絹の匂ひをなつかしみ/伊藤敬子
張板に吸ひつく紅絹や水の芽晴れ/高橋淡路女
春着縫ふ紅絹を流るるごとのべて/三浦恒礼子
歯朶谷へ紅絹ふんはりと脱ぎ捨つる/熊谷愛子
紅絹裏がひらりと寒のみたらしに/小平むつ夫
