老父に関連した俳句の例をまとめました。
老父を含む俳句例
老父に浅草遠し切山椒/渡辺千枝子
木枯に老い父足を曳き歩む/相馬遷子
橙の皮錆び日焼の老父病む/香西照雄
盆栽の旱の石も痩せて老父/香西照雄
老い父の濡れそぼち来ぬ初時雨/遷子
山茶花や老父が綴る愛鳥記/肥田埜勝美
日向ぼこせる老い父の長睫毛/大石悦子
盲目の老父やセルの襟合せ/百合山羽公
老い父に日は長からむ日短か/相馬遷子
葉桜や老父はいつも家の中/百合山羽公
鳥は雲に老い父の腰やや曲り/相馬遷子
鳥渡る老父の髪を刈りおれば/鳴戸奈菜
塩市の飴をほしがる老父かな/瀧澤伊代次
寒晴れて鳥啼く老父がのぼる山/中山純子
年の湯に老父に背を流さるる/八木林之介
日向ぼこ老父の眼鏡日を聚む/田川飛旅子
目刺噛む快歯揃へる老父かな/徳永山冬子
老い父に一壺のうるかありにけり/岩崎将
老父ひとり水と争い夏あかつき/寺田京子
老父ふと鳥のごとくに空を見ぬ/鳴戸奈菜
俳句例:21句目～
老父除雪女子供は家に居なさい/齊藤美規
腕組むは老父のたたかい春の岩/野田信章
菊籬老父に殖えゆく新刊書/鍵和田ゆう子
水餅を老父へ焼きをり病む身なり/清家春起
老い父のたふさぎを縫ふ夜涼かな/大石悦子
老父痩せ昼寝やベッドが浮べしよ/香西照雄
馬橇家族どれも老父のうちかがみ/堀口星眠
啼くごとく老父のハミング春の星/大江田/貢
牡丹の実もちて葉濃しや老父住まふ/原田種茅
血の気なくなりし老父と紫雲英摘む/百合山羽公
