斎を使用した俳句

斎に関連した俳句の例をまとめました。

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斎を含む俳句例

蕣の花の浮世や斎坊主/立詠

斎日や昼餉さびしき台所/菅雅

艶ナル奴今様花に弄斎ス/芭蕉

斎腹の便々たりや納豆汁/召波

斎の膳みな筍や国泰寺/梧桐青吾

大夏木斎き永禄兵燹碑/西本一都

僧堂や大根汁の斎の柝/尾崎迷堂

神将睡し斎の栗飯飽食し/安住敦

畏くも苔蒸す斎に大祓/高澤良一

斎膳の大根熱しお取越/内藤蕉雨

杉かこみゐる斎館も雪囲/森田峠

斎の座の黄檗料理隠元忌/井出廉子

木祭の斎串つくれり日雷/茨木和生

斎館の荒縄ふとき雪囲ひ/佐川広治

斎の膳生麩尽くしや返り花/石嶌岳

斎宮跡大根畑の中にあり/島/信子

斎日やぞめき出されて上野迄/一茶

青饅や大小斎の食卓に/稲畑廣太郎

閻王が斎の白菜ひた白し/藤田湘子

五人ほど大斎原の早乙女ぞ/辻桃子

俳句例:21句目~

仁斎の炬燵に袴冬ごもり/黒柳召波

郭公に耳かす斎や山の坊/飯田蛇笏

曲輪にも納豆の匂ふ斎日哉/炭太祇

斎竹の笹を鹿食む管絃祭/若山智子

盤斎の湯衣なつかし夕涼/浜田酒堂

山寺や斎の冬瓜きざむ音/飯田蛇笏

注連焚きて斎の庭に跡とどむ/青畝

広前に朝顔展や斎太鼓/中戸川朝人

彼岸入り斎粥熱き禅の寺/竹川貢代

斎腹の便々たりや納豆汁/黒柳召波

水分の神を斎きて水の秋/行方克己

籐椅子や斎館広き縁を持つ/高浜年尾

粕汁の大あつ~の斎をうけ/田畑比古

花の会や斎の炊ぎを四斗釜/荒井正隆

さまよえば大斎原に桜かな/夏石番矢

しぐるゝや斎の器を配る音/高田蝶衣

餅搗の日も幸斎が茶湯かな/高井几董

鵜祭の闇を斎きて海鳴らす/野村玲子

五観偈を唱ふ斎の座万灯会/高木節子

初漁や神とし斎きかくれ岩/吉田高浪

俳句例:41句目~

初鶏や皆潔斎の湯を了へつ/高田蝶衣

夏蚕飼ふ御岳を神と斎く村/宮下翠舟

御斎会や大極殿の金の鵄尾/松浦敬親

斎の膳はうれん草の緑かな/高野素十

枯野来て枯谷に入る斎の膳/岡本高明

斎館や谷の底まで升麻咲き/手塚美佐

春の夢聊斎志異に似て妖し/鈴木青園

橋桁に触るる斎串や川祓/武田紀久江

水伯を斎けるほとり芋水車/江川虹村

水無月の山菜親し斎の膳/下村ひろし

潔斎の僧が籠れる沙羅の花/津田清子

斎王の眠りを覚ます百千鳥/奥井日出子

うらゝかや斎き祀れる瓊の帯/杉田久女

臘八や斎座につける周梨槃特/河野静雲

唐辛子斎へる軒の氷柱かな/軽部烏帽子

斎の火を落せし庫裡の涅槃闇/野澤節子

斎院のしづかにはらふ春の雪/筑紫磐井

毛虫焼く女神を斎く島に住み/八染藍子

蓮如忌や御斎の膳のおから汁/紺村雪子

蓮根のはしり一杉忌のお斎/小枝きく枝

俳句例:61句目~

初山の神に斎きて石を切る/児玉菊比呂

送行の斎を終へたる灯影かな/岩井重夫

昔斎忌月またしぐることの由/飯田蛇笏

重ね着の老僧斎につきにけり/河野閑子

火の山の大秋晴に斎かるゝ/児玉菊比呂

熊野なる大斎原の初音かな/植田有冠子

長き冬に斎くと山河星を飾り/相馬遷子

ほのぼのと師走月夜や昔斎忌/飯田蛇笏

夜の冷えを払ひ御斎会内論義/松浦敬親

斎の座に洩れくる法話大根焚/平野一鬼

黄砂舞ふ孫子の生地魯か斎か/田中英子

お火焚の炬火潔斎の地を焦す/窪田佳津子

ぬばたまの雪風しまく斎庭かな/山田穣二

はらからに会ふ彼岸会の斎の刻/深谷雄大

旅びとに斎の柚味噌や高山寺/水原秋櫻子

島をもて神とし斎く新樹かな/大橋越央子

潔斎の箸をちよろぎの二三個に/花谷和子

斎近かに昼寝さめたり芥子光る/臼田亞浪

花にやどり瓢箪斎と自らいへり/松尾芭蕉

世話方のときなし斎や大根焚/山本八重子

俳句例:81句目~

糸瓜忌や斎についたる五十人/廣江八重櫻

冷やかに斎垣を浄む宵宮かな/高橋淡路女

日盛りをみどりや斎の膳のもの/大峯あきら

大滝や斎きかしづく巫子ひとり/高橋淡路女

斎院のおんぞの汚染や形代草/長谷川かな女

うぐひすや斎き湯垢離て夕河原/加倉井秋を

軻具突智の火山灰降る繭の白斎ひ/加倉井秋を

斎に来て幟うらやむ小僧かな/召波「春泥発句集」

五月雨や人影のなき斎宮跡/林宗文「未来図合同句集」