弥陀を使用した俳句

弥陀に関連した俳句の例をまとめました。

スポンサーリンク

弥陀を含む俳句例

栗備ふ恵心の作の弥陀仏/蕪村

千両の一粒づつに弥陀の雨/篠原

風みえて月の山から弥陀ヶ原/原裕

紅梅や大きな弥陀に光さす/炭太祇

御姿を山越弥陀や明易き/尾崎迷堂

風葬も弥陀の掌の内烏瓜/井上ゆたか

いのち綱たらむと弥陀の糸桜/林昌華

弥陀の前食座許され大根焚/向井葵子

桜餅弥陀三尊に一つづつ/北村光阿弥

行秋や観音勢至弥陀に添ひ/尾崎迷堂

春なれや爪美しき弥陀如来/松野自得

絵蝋燭弥陀に灯して盆の寺/秋月澄女

みだ頼むこよひになりぬ後の月/之道

立冬の弥陀の香炉の灰均す/大石悦子

甘酒を弥陀に供へて針供養/近藤弘子

弥陀ヶ原漾ふばかり春の雪/前田普羅

人月の弥陀ケ原なる雪景色/高木晴子

炎上の弥陀萍を照らしけん/橋石和栲

深更の弥陀仏のせて六夜月/茂木青峰

弥陀原の雲を遊ばす荻の風/菊地秀雄

俳句例:21句目~

初空や法身の弥陀に合掌す/大谷句佛

横河に寝て山越弥陀をけさの秋/青々

合掌の項へ弥陀の智恵貰ひ/東福寺薫

弥陀堂に向きて開きし蓮の花/松崎美弥

弥陀の前童子独楽打つ富貴の里/松本進

けものめく太き鶏頭弥陀の前/山崎繁子

弥陀の母吾に在せり寒の雨/小原菁々子

弥陀の灯に夜蝉飛来し安居寺/鶴我青樹

さくら咲ひとへに弥陀のひがん哉/支考

木喰の耳のゆたかな春の弥陀/野澤節子

燕返す弥陀へ涼しき声を投げ/羽部洞然

花散るは光降るなり弥陀の前/宮原双馨

一宿の恩弥陀に謝し蒲団著る/右田百女

一山は弥陀へ総立ち芽木明り/山本秋穂

秋の田へ大きく弥陀の扉を開く/満津子

秋山の奥も奥なる弥陀如来/大峯あきら

紅葉を脇侍としたる弥陀の滝/伊藤敬子

花見弁当展げる弥陀の来迎図/楠/節子

音立てて荒霧飛べり弥陀ヶ原/宮下翠舟

善も悪も弥陀は一如と初法話/荻野信子

俳句例:41句目~

夕紅葉塔はそのまま弥陀如来/加藤燕雨

夜と昼の顔違ふ弥陀種を採る/橋本草郎

大年の常にもがもな弥陀如来/川端茅舎

尾根に雪残し弥陀仏懇ろに/相原左義長

弥陀にすがる姿を風の柳かな/松岡青蘿

御講凪すべての宇宙弥陀の手に/岡田智了

うぐひすや弥陀三尊に燭ひとつ/堀口星眠

山越の弥陀露けしと見たりけり/細見綾子

ころがりて弥陀の前なる金亀虫/知久芳子

弥陀彫りし木屑を貰ふさへ涼し/吉田紫乃

弥陀洞にゴム手袋の凍ててをり/大石雄鬼

弥陀如来尨然と遅日照りたまふ/渡邊水巴

弥陀祀り納戸に黴の耶蘇祀り/小原菁々子

働かぬ日の汗の身を弥陀の前/片山由美子

山茱萸の花影あそぶ弥陀の膝/水野すみ子

居眠るも弥陀と道づれ彼岸講/市川かな江

線刻の弥陀にもかかる杉花粉/町田しげき

舎利木の立ちて冷まじ弥陀ヶ原/伊東宏晃

秋の声みかえり弥陀は耳ひらき/高岡昭子

苔はえて極寒におはす弥陀如来/飯田蛇笏

俳句例:61句目~

春の風邪ときには弥陀もひき給へ/橋間石

弥陀の前ところ狭しと虫干す/橋本美代子

弥陀の慈悲両手あげ説く十夜僧/河野静雲

蚤取粉弥陀の裾にも撒きにけり/村山古郷

弥陀の前凡夫まろびて涼をとる/石飛如翠

水浴びの鳩や二日の弥陀の前/服部鹿頭矢

水無月の戸の隙間より弥陀明り/鈴木鷹夫

泛びきし春のいもりや弥陀の前/堀口星眠

夕焼光弥陀の来迎つげわたる/上田五千石

瀧の水弥陀の御衣をなせりけり/高澤良一

駒草やいくつ池澄む弥陀ヶ原/奥田とみ子

燈籠の貧富おのづと弥陀の前/長谷川素逝

貧農は弥陀にすがりて韮摘める/飯田蛇笏

みかへりの弥陀のかんばせ紅葉映/高見岳子

僧接木つくもつかぬも弥陀まかせ/高羽吐心

切れ長の弥陀のおん眼の涼しさよ/丹野義子

日が跳ねて弥陀の眉間や牡丹より/古舘曹人

弥陀の名を蛍のごとく呼びにけり/五島高資

弥陀の前くちなはを摶つ童あり/水原秋桜子

弥陀のごと耳目をやすめ日向ぼこ/井沢正江

俳句例:81句目~

船形の火の操舵手は弥陀ならん/粟津松彩子

弥陀遠くなるまくなぎを払ふたび/遠井俊二

弥陀立ちてわれを呼ぶ声親鸞忌/藤平静々子

藤房のようらくくぐりぬけて弥陀/伊藤敬子

妙高に弥陀を見かぎるいきぼとけ/高柳重信

夜明けつつ弥陀にけぶるや七日粥/藤原如水

糸干す陽のみちを来て弥陀のまえ/小島武男

麦熟るる弥陀の御衣のいろにかな/大石悦子

卒業や身のふくらみを弥陀ほどに/赤松ケイ子

弥陀の手にあてつつかろく煤の笹/三浦恒礼子

屠牛先ゆくいたるところに弥陀の耳/館岡誠二

いつぽんの弥陀の木となる蝉しぐれ/吉田紫乃

飛鳥路や稲架のかげにも石の弥陀/岩城のり子

白足袋のどこまでゆけば弥陀に会ふ/神尾久美子

ほととぎす笑める見返りの弥陀の像/長谷川かな女

五劫思惟の弥陀はほろりとしぐれかな/阿波野青畝

弥陀の道てらてらうすき春日かな/吉武月二郎句集

竹皮を脱ぎつつありぬ弥陀の前/秋山幹生「春容」

こちら向いてねんごろな弥陀かげろへる/冬の土宮林菫哉

みんみんや弥陀それぞれに九品の手/茂恵一郎「六白金星」