古都に関連した俳句の例をまとめました。
古都を含む俳句例
先帝祭海底古都へ昼花火/森礼子
古都の闇打つ小鼓や薪能/山下佳子
古都五山朧の鐘の響き合ふ/沖鴎潮
古都に買ふ匂袋や春浅き/吉田節子
風薫る古都鎌倉の人力車/高橋勇三
久に来し新羅の古都や遠砧/山地曙子
冬霞古都の山なみ低かりし/稲畑汀子
稲雀古都に稜線ありにけり/坂口匡夫
夢殿を巡り残して古都晩夏/山田弘子
古都動く時代絵巻やおん祭/松村和子
蝦夷の古都古平浜の盆の月/野村泊月
試別火近き古都とし冴返る/山下美典
竹暖簾分け出づ古都の春の雪/川村紫陽
ビツグベン刻告げ古都は明易し/磯直道
窓の下鹿の来てゐる古都の朝/谷口和子
垣失せて朱の門残る古都の秋/会津八一
千年の古都とんとんと春の風/鹿又英一
種芋や兵火のあとの古都の畠/飯田蛇笏
夕永き古都に野のこゑ紙屋川/飯田龍太
古都覆ふ真青の天や中也の忌/土田澪子
俳句例:21句目～
古都の春招く神事の火を放つ/山田弘子
吊橋の眩暈は転生古都プナカ/伊丹公子
古都の石垣隙まで乾き敗戦日/花谷和子
古都の子はひとりで遊ぶ竹馬に/中村明子
古都拉薩の門前夜見世麦こがし/白井真貫
万葉の古都の寒さもなつかしく/稲畑汀子
干鱈甘し探しあてたる古都の店/後藤松代
能を観て古都に泊つ夜の菖蒲酒/千原叡子
お山焼待つ人となく古都混める/桑田永子
かたばみや古都の果なる小漁港/池上樵人
送り火に古都燃えて闇深うなる/浦松静子
古都のどか医師が構へし冠木門/北野民夫
古都に聞く砧や秋思こまやかに/鈴鹿野風呂
古都小径かぶと虫売子を寄せて/赤松ケイ子
恋々として古都に住みたき柳かな/大谷句佛
枇杷熟るる古都法難の多かりき/浅賀穀象虫
古都と呼び眼つむる天と秋の草/柴田白葉女
稲雀群れては古都の日を消せり/八幡城太郎
破れ築地古都のまざ～無月かな/松根東洋城
古都の森出て夕月の冷えつのる/山本つぼみ
俳句例:41句目～
名残雪古都よりひとりの父消えし/豊田都峰
噴水と森の古都コペンハーゲンは/河野静雲
顔見世の古都の町行く招き文字/一由あや子
鹿の目を光らせたるは古都の月/石井とし夫
桜桃採りの子が葉隠れに古都暮れる/伊丹公子
古都に住む身には平野の御行かな/名和三幹竹
ガムランは呪術のその端古都ホテル/伊丹公子
古都歩きゐて冬の日の真あたらし/鷲谷七菜子
古都の上にさしわたりたる雨月かな/松本たかし
ローランサンの馬滲んで古都に今年の秋/伊丹公子
古都首里/にふみみがかれし石畳、ひえびえとして風ふきとほる/嶋袋全幸
