常磐木落葉に関連した俳句の例をまとめました。
常磐木落葉を含む俳句例
夏落葉一枚のせて力石/中村和子
飛石の大小の妙夏落葉/村山古郷
夏落葉男の齢首すぢに/西村和子
東西南北夏落葉夏落葉/黒崎治夫
楊梅の赤夏落葉方円に/高澤良一
寺男朝な手古摺る夏落葉/高澤良一
生玉子供へて神や夏落葉/岩田由美
水音に朝のひらかず夏落葉/松澤昭
山蛙常磐木落葉時しらず/臼田亞浪
夏落葉さへ美しく降る館/高木晴子
旅信書く卓橄欖の夏落葉/中村汀女
山中に人来ればまた夏落葉/清水径子
旧道は細々常磐木落葉みち/高澤良一
敷石に雨の常磐木落葉かな/高濱年尾
東大の終りのバスや夏落葉/斉藤夏風
樹の下に泰山木の夏落葉/今井杏太郎
石燈籠打ちて常磐木夏落葉/高澤良一
夏落葉大磐石にとまりけり/行方克巳
舞殿の屋根を滑りて夏落葉/田中裕明
城山の崖掃きおとす夏落葉/松村蒼石
俳句例:21句目～
石燈籠打ちて常磐木夏落葉/高澤良一
夏落葉増上寺門たもとほり/高澤良一
夏落葉嫉妬と言ふ字女偏/植田みつ女
夏落葉寺に見馴れぬ女靴/福田甲子雄
夏落葉有髪も禿頭もゆくよ/金子兜太
夏落葉母が掃きゐる母の音/中村明子
夏落葉焚く煙とて真白かな/高木晴子
夏落葉祭の済みし杜に降る/高澤良一
お岩木の山よりひらと夏落葉/高澤良一
下鴨の夏落葉母のうしろにも/田中裕明
引き上げし生簀の底に夏落葉/茨木和生
夏落葉祭のあともよく散るよ/高澤良一
夏落葉檻の中まで掻きすすむ/石川文子
夏落葉掃きつつ命厭ひけり/殿村莵絲子
沈みつゝ流れてゆきし夏落葉/芦川巣洲
夏落葉復元住居を覆ひけり/長崎小夜子
目礼の巫女に掃かれて夏落葉/雨宮抱星
老母が見し常磐木落葉霊なれや/安西篤
見極めて大きかりけり夏落葉/杉野一博
常磐木の落葉ことばを尽しけり/原裕/
俳句例:41句目～
常磐木の落葉踏みうき別かな/高浜虚子
この椅子に人在らぬ日の夏落葉/中村苑子
ひとの死の遽かに軽し夏落葉/神尾久美子
師の墓前踏みしめて行く夏落葉/斉藤草水
渡り漁夫宿裏山の夏落葉かな/今井杏太郎
掃き集め常磐木落葉ばかりなる/高浜年尾
磐石にあぐら居の詩碑夏落葉/下村ひろし
夏落葉訃のつづきしも親疎あり/河野南畦
詰め髪が肩にためらふ夏落葉/河野多希女
さらさらと夏落葉敷きかさねたり/松村蒼石
夏落葉とがりて土になじまざる/柴田白葉女
掃き寄せて常磐木落葉汐にほふ/ほんだゆき
常磐木落葉のせたる石の寂とあり/白井爽風
重くなるといふ程でなく夏落葉/小林たか子
また夢を見るために覚め夏落葉/鳥居美智子
黙示満ち常磐木落葉香に立てり/伊丹さち子
常磐木の何時か終つてゐる落葉/植田素女/
おとずれのなくて常磐木落葉かな/長谷川葉子
ひざの上に常磐木落葉してありぬ/本田あふひ
消え去るは君のみならず夏落葉/阿部みどり女
