鉄骨に関連した俳句の例をまとめました。
鉄骨を含む俳句例
縦吊りの鉄骨の宙花曇り/森洋
鉄骨に夜々の星座の形正し/篠原
ゆらゆらと鉄骨あがる花樗/林徹
鉄骨の影の碁盤をトロ走る/篠原
鉄骨に人の動いて雲の峰/永井哲郎
鉄骨の空組み上がる旅人や/徳弘純
黒土に鉄骨植ゑぬ復活祭/香西照雄
春の草鉄骨重く揚りゆく/横光利一
春日を鉄骨のなかに見て帰る/誓子
鉄骨の影切る地に坐して食ふ/篠原
鉄骨の上に小さな人の冬/岩垣子鹿
鉄骨に血の気さし来て初茜/神谷九品
まれに食う桜鯛かな鉄骨屋/高木定男
鉄骨の一本ずつのおぼろ月/伊丹公子
鉄骨の碧空ふかく鋲をうつ/細谷源二
梅雨の蝶鉄骨を組む奥明し/小林康治
歳月やまた鉄骨の冬錆びて/杉山岳陽
青嵐ビルの鉄骨吊られ浮く/中井啓子
颱風後鉄骨湾に突きいだす/池田秀水
鳴りひびく鉄骨の上を脚わたる/篠原
俳句例:21句目～
鉄骨に変る藁屋や小豆干す/福川悠子
寒風が鉄骨を砥ぎ歳を砥ぐ/木村敏男
さかり場に鉄骨立てり近松忌/山口誓子
吊られたる鉄骨泳ぐ厄日かな/川崎慶子
死を秘めて鉄骨爽涼たる夜景/大井雅人
灼くる日に大鉄骨は翼なす/鈴鹿野風呂
鉄骨がするするすると冬空へ/出井一雨
鉄骨の函から日の出世阿彌の忌/竹中宏
鉄骨に未知の秋晴来たりけり/奥坂まや
虫音揃ふ夜の鉄骨の鋲二列/片岡慶三郎
鉄骨やいくさの後の夏の天/榎本冬一郎
鉄骨のおぼろを一番電車来る/茂木さ近
鉄骨をくぐりて春の燈をともす/斉藤夏風
鉄骨を星に預けて焚火を消す/田川飛旅子
透視了へ炎天の鉄骨錆びたり/千代田葛彦
雪の晴れた鉄骨を叩いてゐる/栗林一石路
鉄骨に腰かけ五月の若きわれ/加倉井秋を
明日を信ず鉄骨に降る雪の向き/榎本冬一郎
炎天のうたごえおこる鉄骨の中/栗林一石路
鉄骨を降りはぐるまをよぎり来る/中台春嶺
俳句例:41句目～
離ればなれの鉄骨銃座にも胎児/東川紀志男
鉄骨のエキサイティングポーズかな/武田伸一
鉄骨に添うて上れり夏の蝶/長谷川明子「雉俳句集」
組み重つた鉄骨の中で暮れてくる火花を散らす/栗林一石路
