狂言）に関連した俳句の例をまとめました。
狂言）を含む俳句例
狂言の奥美濃訛春祭/伊藤いと子
古寺に狂言会や九月尽/五車反古
狂言の東北訛り朴若葉/中山純子
盆狂言舞台と空と月二つ/赤松子
能の家狂言の家菊分つ/石河義介
狂言師素顔を曝す薪能/右城暮石
狂言の衣裳の行李鳥渡る/金丸保
灯躍る水狂言の水の先/松藤夏山
あひ野村万蔵翁遊悼狂言/宮坂静生
風呂吹や皆鷺流の狂言師/正岡子規
白梅や眦澄みきし狂言師/加古宗也
鬼退治せむ早襷壬生狂言/大橋敦子
有明の邯鄲に酔ふ狂言師/安東次男
狂言の声も眠たし閻魔堂/藤田子角
何を着て行かむ三月狂言に/森田峠
倫敦の秋狂言やいたち雲/飯田実子
壬生狂言手の生ぐさき翁かな/林薫
狂言の物腰そろと成木責/赤松薫子
壬生狂言炮烙を割る土煙/丸山哲郎
座頭に芝雀淋し水狂言/大場白水郎
俳句例:21句目～
御聽が出て刃傷の水狂言/筑紫磐井
惜春の座に一人の狂言師/高野素十
蝸牛の真顔をかしき狂言師/福田蓼汀
出る月や壬生狂言の指の先/小林一茶
狂言に鹿おどろきし後宴能/右城暮石
狂言の世に梅雨の幕垂れたるよ/照敏
壬生狂言土ぐもの糸吾に及び/角光雄
狂言の稽古爽やか竹打ちて/中西夕紀
単衣着て春日の森の狂言師/内海保子
壬生狂言廂より雨瀧なせり/茨木和生
地主より盆狂言の一封かな/松藤夏山
壬生狂言日向雀に囃されて/山田弘子
悪玉が出ねば退屈壬生狂言/品川鈴子
灯を返す壬生狂言の扇かな/千原叡子
赤鬼は青年らしき壬生狂言/花谷和子
年の夜の狐にかへる狂言師/深谷雄大
憲法記念日狂言を観て帰る/富吉/浩
春寒き眉や狂言を叱る声/野上豊一郎
狂言や花見の席の太郎冠者/宮城明美
雀らに壬生狂言は鉦打ちぬ/大石悦子
俳句例:41句目～
白上布似合ふ二枚目盆狂言/渋沢渋亭
樫の木に盆狂言の灯を吊す/高木良多
奈落より灯の洩るる秋狂言/境野大波
落花生買ふ傘ぬちの狂言師/宮武寒々
水狂言役者の髪の艶めいて/斎藤由美
水狂言殺しは深川祭の夜/池田ちや子
虫の音や月見座頭の狂言後/野田裕子
燈籠に盆狂言の灯が入りぬ/水原秋櫻子
つつぬけに天河狂言木の芽風/福田惟子
薬根掘るむかし伯耆の狂言師/中村苑子
ぶきっちよな霞ヶ関の狂言師/山本敏倖
二の替世話狂言のなきどころ/山本柊花
小鬼出て壬生狂言は餓鬼角力/細川加賀
名残り狂言道明の紐結ぶ女/小枝秀穂女
夏狂言佐渡に狐のをるをらぬ/牧/一男
宿浴衣隣りの部屋は狂言師/近藤いぬゐ
大盃にざぶと酒つぐ壬生狂言/陣場直雄
舞台暗し水狂言の灯は青に/黒川かもめ
春愁やさてもさてもと狂言師/西川青女
壬生狂言鬼を滑車で宙づりに/福田邦子
俳句例:61句目～
桶食ひし鬼の狂言螻蛄笑ふ/成瀬櫻桃子
次狂言の面ンを畳に壬生日永/幸治燕居
盆狂言地主の木戸をぞろくと/松藤夏山
壬生狂言雲退屈な午後となる/山田弘子
灯籠に盆狂言の灯が入りぬ/水原秋桜子
壬生狂言おわる柱に傷のこり/出口善子
狂言の手つきでぬすむ真桑哉/正岡子規
狂言の笑ひは止まず村紅葉/塚田フサ子
壬生狂言亡者抜かるる布の舌/川井玉枝
狂言は南無ともいはず壬生念仏/炭太祇
狂言や帷子に皺ふやしつつ/大木あまり
狂言や扇ひとつを鋸として/大木あまり
狂言師ぼろ市のなか通りけり/橋本榮治
壬生狂言舞台と席のこの空間/古屋秀雄
壬生狂言自が裾踏んで鬼斃る/大石悦子
人形を子として抱く壬生狂言/古屋秀雉
僧形のうかれ腰して壬生狂言/大石悦子
早鉦となりて鵺出る壬生狂言/右城暮石
糸車見えぬ糸繰る壬生狂言/長谷川佐和
蝶入りて劇中を飛ぶ壬生狂言/古屋秀雉
俳句例:81句目～
青鬼の皺だるむ腹壬生狂言/山田みづえ
狂言の足袋黄色なる虚子忌かな/岸本尚毅
商人面平あやまりよ壬生狂言/八牧美喜子
壬生狂言こどもが先に笑ひけり/中谷五秋
壬生狂言に笛が加はり眠くなる/菖蒲あや
くつさめや間狂言の間をかこつ/宮田和子
壬生狂言をはる口上なかりけり/高橋克郎
菊活けて学校がまねく狂言師/能村登四郎
壬生狂言太き饂飩を食うべ来て/草間時彦
盆狂言怨霊なべて美女なりし/成瀬櫻桃子
壬生狂言炮烙すべて割られけり/丸山哲郎
壬生狂言面の楽屋の小暗くて/佐々木清雅
壬生狂言鬼の出に打つ戸板かな/田中英子
壬生狂言鬼をいたくも嬲るなり/大石悦子
大王にひれ伏す餓鬼や壬生狂言/岸風三楼
貼りまぜも狂言綺語の屏風かな/高橋睦郎
小槌より小袖打ち出す壬生狂言/高島筍雄
数珠繰つて念力を出す壬生狂言/茨木和生
はや咲かす三月狂言紙ざくら/菊川千代子
白き餓鬼こぶし震はせ壬生狂言/田中灯京
