里を使用した俳句

俳句例:201句目~

御堂まで一里あまりの霞かな/夏目漱石

山茶花や七里法華の普羅の墓/平野/雪

七里長浜まれに風垣人棲むや/福田蓼汀

沖かけて帆かげ三里の小春かな/龍岡晋

立秋や萬里小路に嬰が泣ける/塚本邦雄

芳野出て十里はなるゝ日永哉/正岡子規

千里来て白鳥の白翳りなし/新海りつ子

平沙万里草少しありて雉の声/正岡子規

行く春や桑名十里の道しるべ/井上其竹

見渡せば初雪つもる四里四方/正岡子規

見渡せば初雪ふりぬ四里四方/正岡子規

観梅や「匂い十里」の昔よし/丘本風彦

足弱の八里に永き日は暮れぬ/正岡子規

寒行のこゑ門を出で五里四方/黒田杏子

海へ五里一日に鮎や落るらん/正岡子規

遠くゆく七里ケ浜の日傘かな/鈴木花蓑

はまなすの砂丘左右に波三里/石原八束

郷を去る一里朝霧はれにけり/尾崎放哉

浜大根咲いて三里の砂丘鳴る/白井眞貫

文王の囿方七十里あきの風/日夏耿之介

俳句例:221句目~

海の千里は翳りて春の逝くところ/林桂

家ある迄夏野六里を聞えけり/正岡子規

阿波十里十箇寺まゐり小六月/東原秋草

陽炎を千里歩まば虚子に会はむ/原田喬

白子船七里ヶ浜の沖に浮く/児玉真知子

白川へ四里半有てすゞみかな/服部嵐雪

我庵は御城を二里やけさの春/正岡子規

霜くすべ三里かなたに信濃口/飯田龍太

木枯や巨舶浪長う乗る一里/松根東洋城

露けさの千里を走りたく思ふ/佐藤鬼房

駕下りて紅葉へ二里と申す也/正岡子規

沃野千里雨乞すべき山を見ず/木戸解剣

鯊の汐寄せて七里の渡しかな/鈴木敏子

盆の月駅へ二里なる浜別墅/五十嵐播水

壷焼や七里ヶ浜に悲歌のこり/大島民郎

土手三里花をはなれぬ月夜哉/正岡子規

土手三里花にはなれぬ春の月/正岡子規

国なまり故郷千里の風かをる/正岡子規

煮干棚干さぬ百里の冴え返り/殿村菟絲子

蘆牙は晴夜を千里飛んで来し/高野ムツオ

俳句例:241句目~

すぐそこといはれて一里豊の秋/八染藍子

裾ぬるゝ浪や七里がはまちどり/高井几董

とびきりの三里の灸も夏負けし/筑紫磐井

どくだみの十里四方は仏かな/小島千架子

ひよどりのあと鶲来て三里の灸/長谷川双

父が墓百里へだつる椿かな/阿部みどり女

スケーター脚の三里に灸をして/梅村公彦

朝日のつと千里の黍に上りけり/夏目漱石

辣韮や千里の砂丘を埋めつくす/磯野充伯

遊び来ぬ鰒釣りかねて七里まで/松尾芭蕉

一里来て二里来て見えぬ照射哉/正岡子規

一里毎に増す駕籠賃や鳴く河鹿/吉田冬葉

寒灸の三里といはず歩まねば/北見さとる

一里行き二里行き深山ざくらかな/三四坊

一里行けば一里吹くなり稲の風/夏目漱石

七里の渡舟跡に吹かるる翁の忌/大橋敦子

万里をゆく夏の白花手に挿頭し/金子兜太

三里焼花見にも行くつもりにや/河野静雲

浜木綿の咲けり海より二里の庭/高橋利雄

九十九里終の一里は南風ぐもり/能村研三

俳句例:261句目~

二里の道地さへ雲さへ大暑かな/尾崎紅葉

痩せてゆくおのが三里に寒の灸/新津犀子

五里の道自転車で往く御講凪/野口奈美子

人血のあふれては乾く千里の麦/日野草城

登高といひて万里の一里ほど/上田日差子

佐渡七里烏賊の来ている風の色/多賀啓子

初雪や四五里へだてゝひらの嶽/向井去来

家あるまで夏野六里と聞にけり/正岡子規

水車踏む千里の道を行くごとく/仲山欣伸

囀りや七里の渡し埋め尽くす/福永ひろ子

初鵙や十里木十戸日浴び初む/市村究一郎

千里来しうはさ蟷螂立ち上がる/柴田奈美

百里余も地を擦るわれの片想い/江里昭彦

忘れものとりに千里を茄子の馬/木村虹雨

千里来し鳥がかぶさる小家かな/野村喜舟

千里飛び来し白鳥のまなこかな/中村姫路

百里来たりほどは雲井の下涼み/松尾芭蕉

磯鴫のあるく七里の渡しあと/藤田あけ烏

月千里馬上に小手をかざしけり/正岡子規

立冬の万里の長城眼に入れし/中野蜂光子

俳句例:281句目~

百里来て結夏に参ず山居かな/河東碧梧桐

笠について一里は来たり秋の蝿/正岡子規

年のくれ千里の馬のくさりけり/正岡子規

土芳忌の七里のわたし今むかし/戸崎鈴代

今朝の秋千里の馬を相しけり/河東碧梧桐

火口より草千里見る千里の枯れ/石原八束

菊に佇ち心千里を走りゐる/阿部みどり女

ささなきも五里夢中なる霧ならめ/安東次男

四里あまり野分に吹かれ参りたり/夏目漱石

千里来て羽つくろひする小鳥かな/高田蝶衣

千里来ておわら踊りの輪の中に/駒形祐右子

二里足らぬ道に飽きけり曼珠沙華/正岡子規

二里いぬる門に立ちたつ芽子の月/上島鬼貫

万里行く娘が買ひくれし走馬燈/町田しげき

一里余を急がず歩くみどりの日/小川あやめ

一里きて酒屋でふるふみのゝゆき/正岡子規

海を行く百里蓬莱に倒り春夢醒む/正岡子規

アネモネや千里の先に吾れを置き/栗林千津

山芋括る七里の峡の醫師の土間/石田あき子

箱根八里だんだん親父に近くなる/園/一勢