喋るに関連した俳句の例をまとめました。
喋るを含む俳句例
まく喋る女に釣瓶落の日/飯田綾子
杏咲くずずっと永六輔喋る/池禎章
よく喋る幼子がゐて初電車/藤岡筑邨
喋らんとして悉く咳となる/朝倉和江
主婦二人黍亭々として喋る/古舘曹人
古壁がぶつぶつ喋る開拓港/伊丹公子
子の喋る聖書のことば霜の朝/石寒太
馬車通しお喋り未央柳の黄/駒志津子
聞く喋る飲み食い眠る眼開け/高澤晶子
紙漉くは寂しき故によく喋る/桜井一尾
喋るだけ死に近づくよ青田の父/山口伸
金雀枝を背に快調の喋りかな/松本勇二
よく喋る女と女とピーナッツ/石井愛子
よく喋る女マスクで蓋をせん/高澤良一
よく喋る茶店の鸚鵡木の芽晴/中山輝鈴
トマト赤一人で喋る娘と夕餉/丸橋静子
子をあやすそれは狐が喋るなり/渋谷道
扇風機好むインコの喋り出す/堀口星眠
春泥に子等の足あと喋りをり/角田敬恵
枯れる滝女教師喋らねば孤独/河合凱夫
俳句例:21句目～
叫天使きのふは何を喋りしか/小出秋光
ゆく春やよく笑ひよく喋る劇/大場白水郎
よう喋る自然薯堀にしてはよう/高澤良一
よくもまあ続くお喋りソーダ水/中村陽子
喋らない人が枝豆食べてゐる/木暮陶句郎
栗飯一家よく喋ること喋ること/高澤良一
梅雨晴や身仕度の海女よく喋る/安部竹影
秋暁のダリの時計が喋りだす/田川ひろし
空凍てぬ隙を見せじと喋りつぐ/宮武寒々
水上市場ドリアンの棘喋りだす/伊丹公子
若葉雨喋ればすべりさうな坂/平井さち子
落花見て喋りて聲の嗄れゐたり/田中裕明
寒の水澄む喋ることなくなりぬ/吉田紫乃
小鳥週間をんな同士のよく喋り/成瀬櫻桃子
如月のペンギン無口とお喋りと/斉藤冨美子
愛鳥週間をんな同志のよく喋り/成瀬櫻桃子
憲法記念日インコ初めて喋りけり/佐藤よし
通夜の夜に喋る時計やエジソン忌/大熊坩火
喋るほど一人になってゆく風鈴/豊川たかを
麻服の年尾師の来てよく喋る/坊城としあつ
俳句例:41句目～
お喋りな鵯に起こされ今日も晴れる/高山紀子
カナダ語を喋るのでしようか鮭の口/伊丹公子
リラ冷えのいちにちきみはよく喋る/木村和彦
喋りづめ草じらみ取り終はるまで/久保山敦子
掘り出され藷がやがやと喋るなり/安部ひさし
帰省子の喋るは食ふはよく寝るは/三本松隆男
目刺焼くラジオが喋る皆ひとごと/波多野爽波
よく喋るテクノクラートたかべかな/下山田禮子
バードウィークをんな同志のよく喋り/成瀬櫻桃子
レイク/ルイーズと同色の鸚鵡喋りだす/伊丹公子
無智で頑固でお喋りで七十九の母の動く目顔/橋本夢道
喋るほどリズムにのれり牡蠣剥女/野辺祥子/『遠野火』
