街角に関連した俳句の例をまとめました。
街角を含む俳句例
街角の風を売るなり風車/達治
立ち話弾む街角秋日和/由井節子
千人針職工の妻街角に/細谷源二
町角を曲れば梅雨も曲り降り/泰
街師走町角ごとの煙草店/高木晴子
人の汗見る鏡中の街角で/対馬康子
町角に咲く白木槿一之町/毛塚静枝
町角や次の角より春の人/藤田湘子
死で終る童話街角夕焼けり/石寒太
町角の宵闇あはし風の盆/近藤一鴻
街角に金一途の小皺ため/古舘曹人
金屋の来し町角の昔めき/星野立子
霜解くる町角ばかり駒場町/石田波郷
街角にかならず山や柊挿す/古舘曹人
蘖や町角ごとの秋葉さま/伊藤いと子
一と声もなく街角に金売る/石山佇牛
初荷衆街角の風に声あげた/原田種茅
町角に干網垂らす秋刀港/蓬田紀枝子
石鹸玉蘆花公園の街角に/田川飛旅子
夕落葉どの町角も秋葉さま/近藤一鴻
俳句例:21句目～
白鳥を追う城門も無き街角/対馬康子
夢殿を出て町角や種蒔きぬ/松瀬青々
春風はどの街角も曲り来る/三須虹秋
時代祭行く町角の置地蔵/中井又一郎
町角に短日の靄よどみそむ/相馬遷子
炎天の街角に犬立ちもどる/原田種茅
町角の駄菓子が赤し秋の風/鈴木鷹夫
街角の少し暗きに踊り痴れ/稲畑汀子
雪の香や街角に出し花売女/飯田蛇笏
町角の風を廻して春シヨール/土井/慧
秋雨の此の街角も往きなれて/高木晴子
夜霧濃し街角一つ違へしや/山崎ひさを
街角のいま静かなる立夏かな/千葉皓史
医師探す知らぬ街角冴返る/加藤知世子
街角の秋めく風につまづきぬ/福海一幹
街角の花屋に咲ける吾亦紅/富樫美津子
街角の靴音白とわかるまで/菅原さだを
朧夜の町角に聞く美濃仁輪加/稲畑汀子
身一つの旅街角にさくらんぼ/菖蒲あや
独りで曲る白い街角パリー祭/飯田孤石
俳句例:41句目～
町角の螢ふうてん一人の死/文挟夫佐恵
かまくらの灯の輪町角曲るたび/三好潤子
あまたの街角街娼争い蜜柑乾く/金子兜太
街角に触れて消えたる夜番かな/石田波郷
町角をついとよぎれり繭を負ひ/木村蕪城
街角の灯のまばゆけれ寒念仏/加藤三七子
冬立ちにけり町角の珈琲の香/伊丹三樹彦
秋晴るる町角にきて山脈を見し/原田種茅
マリヤなりしや冬の星座の街角に/三谷昭
街角にサンタ来てゐる神の留守/大塚とめ子
日ぐれの保護色になり/ひそと街角/湖光子
夏の街角馬臭と曲るときかなし/北原志満子
獅子舞の来てゐる町角うどん食ふ/桜井博道
つばめ帰り街角の夕日ひそけしや/内藤吐天
街角に地図ひろげ持ちあたゝかし/美馬風史
霜夜の街角誰か待ち伏せ居るごとし/宮坂静生
初夏の街角に立つ鹿のごと/小檜山繁子「流水」
街角にたつわたしも失業のかげをひいて/吉岡禅寺洞
女には悪友あらず街角で別れて雲雀のテリーヌ食ぶ/青井史
街角にもの言ふ鸚鵡と眸め合ふ寂しく充ちてわが私生活/島田修二
