稼ぐを使用した俳句

稼ぐに関連した俳句の例をまとめました。

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稼ぐを含む俳句例

空家や孕雀の夕稼/正岡子規

秋の暮皆長靴の出稼人/大野林火

出稼より帰りし父に雪礫/太田土男

出勤路茨の実朱き共稼ぎ/佐藤十雲

税百万われ稼がねば人稼ぐ/隈治人

秋晴やそこばくの銭に山稼/原石鼎

共稼ぐ鍵頒ち合ふ鳥総松/山口英二

冬薔薇子へ共稼ぎ金送る/羽部洞然

潟波の臭をまとう出稼史/鈴木勁草

出稼の夫に戸棚の茄小豆/山口忘我

掌中に一珠の螢旅稼ぎ/上田五千石

木場稼ぎ老に適ひし毛糸帽/北野民夫

雁やしつかとくくる出稼荷/菅沼義忠

闇汁に出稼の舌焼きにけり/菅沼義忠

行く年の稼ぎ僅かに一着衣/石塚友二

夜振にて稼ぎしことも幼き日/三浦勲

共稼ぎ左右にわかれ夏帽子/出井哲朗

冬の夜の哀しき父が筆稼ぎ/石塚友二

出稼に駅まで履かす新藁沓/武良山生

盆一夜すごし出稼島を去る/近藤一鴻

俳句例:21句目~

出稼の父帰る日よ雪を割る/中田勘一

出稼の父待ち大き雪だるま/太田土男

ただ燃ゆる早春の火や山稼ぎ/飯田蛇笏

ひる蛙夜蛙稼ぎ足らぬなり/牛山一庭人

アパートの皆共稼ぎ白粉花/七田千代子

共に稼ぐ父子の帽灯相照らす/谷口清期

出稼の留守のわづかの藁仕事/大島鋸山

寒鮒飼ひ出稼家族音もなし/能村登四郎

出稼杜氏雪に別れて雪に帰る/竹田菁雨

呟き稼ぐ老ひし軽子の水洟は/小林康治

夫婦して稼ぎ目刺のうまき哉/滝井孝作

葱坊主子を得てよりの共稼/西形佐太郎

泡盛に時間稼ぎをしてゐたる/高澤良一

矜持秘め鉄屋稼業や木の葉髪/藤井安廣

秋燈や隠れ見る子に出稼荷/縄田屋朗々

稼ぎ妻戻る一束の葱のぞかせ/茂里正治

稼ぎ鵜の一つが翔たす遊び鴨/石塚友二

芋広葉老稼がんとひざまづく/成田千空

芭蕉布を織つて少なき賃稼ぐ/原田澄子

軽子白息稼ぐ畚を羽ばたかせ/小林康治

俳句例:41句目~

遠のけば白鳥まぶし稼ぐ妻よ/香西照雄

雪囲ひして居り明日は出稼に/米田一穂

餅の黴むらがるばかり共稼ぎ/細川加賀

共稼ぎよその流しはすでに月下/香西照雄

稼ぐ蟻散り敷く薔薇を迂回して/津田清子

伸びる肉ちゞまる肉や稼ぐ裸/中村草田男

紙漉女稼ぎを問はれ恥ぢらひぬ/細見綾子

紬織る泣き音咽び音夜稼ぎ島/加倉井秋を

勝独楽のぶれながら時稼ぎをり/中村節子

火鉢だきほまち稼ぎの野菜売り/田中明子

出稼村いよいよ無口目貼して/仲村美智子

熟れて落つ春日や稼ぐ原稿紙/秋元不死男

獅子舞が波止場の舟に稼ぎ抜く/河野南畦

出稼のいつまで続く木の葉髪/菅原野火男

河豚汁や逢ふ瀬を稼ぐごとくなり/小林康治

夫は出稼鍋墨を枯るゝ潟に流し/能村登四郎

わが両手稼ぐことなし蚯蚓鳴く/星川佐保子

ゆらゆらと冬日のたばこ稼ぐ時間/椎橋清翠

ふぐ汁や逢ふ瀬を稼ぐごとくなり/小林康治

顔見世を見るため稼ぎ溜めしとか/高浜虚子

俳句例:61句目~

夜店建ちけふの稼ぎを待つばかり/高澤良一

梨畑稼ぎ枝まげの麦青みたれ/冬の土宮林菫哉

共稼ぎ夫婦で/ハブラシがキスしてて/川嶋靖代

共稼妻はや木の葉髪いへり/堀田政弘/『父の日』