手向けに関連した俳句の例をまとめました。
手向けを含む俳句例
北壁に手向けか天の春北斗/有働亨
雛流し手向けの花も濤の上/岡本眸
在祭木葉山女を手向けとし/飴山實
鵙晴の一天手向けたる葬/桑田青虎
寒椿黒き佛に手向けばや/正岡子規
流し雛手向けの花も濤の上/岡本眸
朝鮮の紅梅を手向け奉つる/正岡子規
爆竹を手向け精霊流しかな/瀬戸久子
手向けばや余寒の豆腐初桜/正岡子規
手向けたる榊の花も蕾ぞや/三条一女
いちまいの瓦の上の手向け雛/友岡子郷
雪解水手向けて仏光らせり/白鳥あい子
冬の菊手向けて永久の別れかな/施春香
京舞の手向けもありて大石忌/中田はな
仏にも神にも手向け菊の酒/針ヶ谷里三
健次の墓仏桑花にも水手向け/いさ桜子
塗盆に星の手向けの大西瓜/高橋淡路女
庭稲荷にも手向けある冬至粥/藤田美乗
彼岸とて誰に手向けん蕗の花/正岡子規
念仏を手向け吉野の雛流し/原田しずえ
俳句例:21句目～
手向けたる七個の池の水の色/飯田蛇笏
手向けり雨にぬれたるはなの枝/森鴎外
曼珠沙華信長廟に手向けあり/馬詰圭子
紫陽花を溢れ手向けし塚供養/高木晴子
遺句集を手向ける墓に法師蝉/中里行雄
旅人も手向けて居るや施餓鬼棚/野村泊月
君に会ふ年に一度の百合手向け/皆谷露子
亡き母へ手向けの写経寒燈下/近江小枝子
手向けの句ふところに秋深き旅/林三枝子
野の花を手向けて里の雛送り/植松/昌子
にぎやかに手向けて淋し草の花/正岡子規
手向けけり芋は蓮に似たるとて/松尾芭蕉
濡れ仏海女が手向ける曼珠沙華/児島千枝
手向けなん玉子の糸ととろろの糸/立花北枝
枯菊を焚いて忌日の手向けとも/太田きん子
綾羅着て星の手向けの母娘かな/高橋淡路女
金手向けん肉屋の鉤に彼奴を吊り/中村草田男
りんだうをしとど手向けてしまひけり/小池文子
百合を手向け相剋つひに容れざりき/稲垣きくの
手を合はす背きし人に百合を手向け/稲垣きくの
俳句例:41句目～
しぐれ来ぬ手向けの笹の音にのりて/久保田万太郎
グラジオラス手向けてガイド嘉門次碑/宮脇白夜「天使」
