季語/夜釣(よづり)を使った俳句

「夜釣」を使用した俳句についてまとめてみました。

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季語「夜釣」について

【表記】夜釣

【読み方】よづり

【ローマ字読み】yozuri

子季語・関連季語・傍題・類語など

・夜釣人(よづりびと:yozuribito)

・夜釣舟(よづりぶね:yozuribune)

・夜釣火(よづりび:yozuribi)

季節による分類

・「よ」で始まる夏の季語

・「夏の生活」を表す季語

・「三夏」に分類される季語

月ごとの分類

5月の季語

6月の季語

7月の季語

夜釣を含む俳句例

これからが大阪の夜釣荵/西野郁子

二番星三番星は夜釣の灯/和田祥子

行く年の沖に賑はふ夜釣の灯/中拓夫

声高に来て隔たりぬ夜釣人/新井悠二

舷にカンテラさげし夜釣舟/野村泊月

耳遠き船頭とゆく夜釣かな/鈴村寿満

夜釣舟片頬くらく漕ぎ出づる/大串章

夜釣火消す月きよらかな潮頭/中拓夫

鰡とんで夜釣の赤き電気浮子/本田令佳

夜釣師の一語狭霧を吐くごとし/大串章

夜釣火のどれか一つは父の舟/前田芋仙

夜釣火の一つは夫の灯ならむ/松本澄江

夜釣火の佐渡は相川音頭かな/鈴木栄子

人見えて仕種の見えず夜釣舟/小島梅雨

入港の船に声かけ夜釣の子/今井千鶴子

夜釣糸宙を手探りしてさがす/芳野正王

板羽目に夜釣案内出てゐたる/綾部仁喜

汐けむる桟橋の端の夜釣の燈/田中冬二

禽寝ねしあとを夜釣の鈴鳴りて/原柯城

つなぎある渡し舟より夜釣かな/橋本遊子

俳句例:21句目~

帽白く夜釣と見えてさつさつと/中村汀女

夜釣人去りしばかりや朝の波止/稲畑汀子

満月に浮きを入れたる老夜釣り/山本佳子

巡邏の灯夜釣の人にたち止り/小松原芳静

突堤へ夜釣の人を呼びに来し/大橋越央子

夜釣人うしろの闇に振り向かず/吉川康子

舷梯を下りて夜釣の人となる/五十嵐播水

隣家よりとどく夜釣りの雑二匹/梶川礼子

夜釣人寝し船腹のかげをゆく/五十嵐播水

じつとして黒きかたまり夜釣船/今井つる女

夜釣の灯なつかしく水の闇を過ぐ/富田木歩

夜釣の灯水すれすれになまぐさし/右城暮石

夜釣人出ておにぎり屋店じまひ/今井千鶴子

夜釣人カンテラの灯に餉をとれる/綿谷吉男

夜釣の灯消えしところに又灯る/今井つる女

あたり待つ夜釣りの煙草唇を焼く/高橋斗志王

またもとのひとりぽつちの夜釣かな/加藤覚範

マッチの火虚空へとびし夜釣かな/米澤吾亦紅

夜釣の灯失せしが岨を行く灯あり/阿部ひろし

夜釣の灯またたくはさみしきゆゑか/成瀬桜桃子