虎ケ雨に関連した俳句の例をまとめました。
虎ケ雨を含む俳句例
日の本や天長地久虎が雨/一茶
末世でも神の国ぞよ虎が雨/一茶
白昼を灯す手職や虎が雨/神蔵器
川留の伊東どのやな虎が雨/太祇
恋もなき草刈共や虎が雨/石井露月
竹の中岐れて四方へ虎が雨/石川桂郎
花売の虎ケ雨とぞ申しける/戸田暮情
曾我物の稽古に適ふ虎が雨/吉井莫生
虎が雨情の深きは恨みに似/西村和子
高齢のいのち明りに虎が雨/矢吹湖光
八兵衛も泪こぼしぬ虎が雨/井上井月
大名の顔にかゝるや虎が雨/松瀬青々
甲冑の中がまつくら虎が雨/松下康雨
いつまでも奥の間灯り虎ケ雨/大野崇文
つくづくと見て働く手虎ケ雨/河合正子
僧ひとり塔婆焚きゐる虎が雨/神谷節子
家にゐることの珍し虎が雨/宇多喜代子
寝白粉香にたちにけり虎が雨/日野草城
曾我染の羽織心や虎が雨/安斎桜カイ子
栗の花しきりにこぼれ虎ケ雨/田中冬二
俳句例:21句目～
母がいふ虎が雨とはおらが雨/佐藤鬼房
藻汐草焼けば降るなり虎が雨/高浜虚子
虎が雨と思ひはじめし深き闇/水野菊枝
虎が雨化粧坂にて出逢ひける/矢田挿雲
漁火も虎が雨夜となりにけり/籾山柑子
虎が雨晴れて小磯の夕日かな/内藤鳴雪
辻占に身をはかなむや虎が雨/高田蝶衣
海女が戸の牡丹ぬるる虎が雨/富安風生
こよろぎの浜はほろほろ虎が雨/下村梅子
虎が雨あめつち狂ふごとく降る/草村素子
虎が雨いちにち濡れて軍馬の碑/峰尾北兎
虎が雨ギブスの腕を濡らしけり/関森勝夫
ひとたびの虹のあとより虎が雨/阿波野青畝
聴けとこそぬばたまの夜の虎ケ雨/山本歩禅
虎ケ雨濡れてネオンのなまなまし/清崎敏郎
