朝餉を使用した俳句

俳句例:101句目~

朝餉に火かけて茗荷の子をとりに/宮下翠舟

玉子一つ割りて朝餉や走り梅雨/鈴木真砂女

菜を間引く朝餉のための一掴み/穂坂日出子

玖珠の温泉の朝餉椎茸焙りしを/松岡伊佐緒

雪晴のヒユツテの朝餉皆はやく/石橋辰之助

送り出してひとりの朝餉レモン切る/寺岡捷子

出穂の田の日の出に村はすむ朝餉/長谷川素逝

僧等の朝餉ひそかにて顔汗しとど/加藤知世子

七夕の見ゆるところに朝餉する/阿部みどり女

朝餉とる間もくわうくわうと鶴帰る/内山芳子

秋くると朝餉の味噌の香は酸つぱ/富澤赤黄男

ものくさの蚊帳もたゝまず朝餉かな/田中塵外

朝餉終ふ間にあとかたもなき霧氷/篠田悌二郎

屋根は雪をしみじみ積んで下は朝餉/細谷源二

茉莉花の摘みたて浮かべ朝餉の茶/渡真利真澄

鶴の田に旭のさだまれる朝餉かな/大岳水一路

障子にしみて汽笛鳴るつつましき朝餉/栗林一石路

春の朝餉天窓の日ざしぽと落つる/飛鳥田れい無公

鳥羽人の遅き朝餉や暮の春/守水老遺稿/寺野守水老