柚子湯/柚湯/柚子風呂を使用した俳句

柚子湯/柚湯/柚子風呂に関連した俳句の例をまとめました。

スポンサーリンク

柚子湯/柚湯/柚子風呂を含む俳句例

楽天と悲観の玉の柚子湯かな/篠原

去来する母の俤長柚風呂/村野離翔

柚子湯出て蹠に荒き畳の目/菖蒲あや

柚子湯出て夫の遺影の前通る/岡本眸

柚子湯出て男の顔をとり戻す/石井稔

三更の月天心に柚子湯かな/太田光子

白々と女沈める柚子湯かな/日野草城

柚子風呂に浸す五体の蝶番/川崎展宏

金星と月を左右に柚子湯かな/橋本薫

生涯の女書生や柚子湯して/黒田杏子

柚子湯の煙あがるや家の内/前田普羅

燠赤し柚湯に仕へ終るまで/百合山羽公

五六日半鐘きかぬ柚子湯かな/増田龍雨

柚湯出て髪やはらかく爪堅し/相馬遷子

柚子湯してよき転職の一日目/都筑智子

柚子湯出て櫛目の深き妻の髪/岡田貞峰

柚湯出て枯山の日に歩きけり/石原舟月

勉強のわが少年に柚子湯の香/細川加賀

柚湯出て心やわらぐ女かな/上田千穂子

息災を無上に柚子湯溢れしむ/遠藤甫人

俳句例:21句目~

父母よ柚子湯の上の燈が暗し/鈴木鷹夫

傘さして杣帰りゆく柚湯かな/宮武寒々

痩身の骨ひりひりと柚湯かな/岩垣子鹿

長病みの母抱き浸る柚湯かな/羽生敏子

柚子風呂にひたす五体の蝶番/川崎展宏

一年の短さをいひ柚子湯かな/岩井善子

武蔵野や柚子湯を貰ふ宵ながら/石川桂郎

柚湯出て童女ねむれる頬赤し/水原秋桜子

くるぶしの二寸や柚子湯とて計り/田辺花

柚湯とて母がもどれば妻がゆく/田村了咲

とっぷりと柚子湯につかる風の音/林民子

なつかしや柚子湯は熱く青文身/石川桂郎

客僧の柚湯こよなくよろこばれ/青野洸女

柚子湯かな沈めば頤に柚子の玉/石塚友二

柚子湯流せば日本に星いつぱい/今瀬剛一

柚子湯沁む無数の傷のあるごとく/岡本眸

柚子湯出て枯山の日に歩きけり/石原舟月

柚子湯出て家族の中に戻りけり/藺草慶子

子が蹠膝にふわりと柚子湯の香/林原耒井

痩せこけて肩の骨立つ柚子湯哉/瀧井孝作

俳句例:41句目~

三従の身を深々と柚子湯かな/加藤安希子

柚子湯して髪ゆたかなる山乙女/有泉七種

柚子湯出し素顔のままに長電話/西村和子

風強き夜なり柚子風呂熱くして/菅間幸子

柚子湯ほのぼのと牛啼く声聞ゆ/松村多美

四十の肉やはらかき柚子湯かな/黒田杏子

柚子湯してぬくもる嬰を皿秤/佐藤美恵子

柚子湯出て山姥のごと横坐り/大木あまり

旅はもう叶はぬ母に柚子湯立て/樹生和子

柚子湯して命の末の見ゆるかな/小林康治

星辰のことふと思ふ柚子湯かな/仙田洋子

昼月や柚子湯に母を浮かべたる/山本京子

母在す母と柚子湯をあふれさす/土谷良子

夫の恩人の恩柚子湯勿体なし/殿村菟絲子

退院の夫の湯浴める柚子湯かな/角/裕子

今日はしも柚湯なりける旅の宿/高浜虚子

庭掃除すませ今宵は柚子風呂に/大原雅尾

雨音やひとりの柚子湯愉しめば/安田晃子

柚子風呂に妻をりて音小止みなし/飴山實

よき眠り給へ柚子湯の香を夜具に/杉本寛

俳句例:61句目~

柚子風呂に聖痕のなき胸ひたす/有馬朗人

古びゆくいのち柚子湯に沈めをり/杉山岳陽

天上の湯浴みをここに柚子湯かな/渡辺恭子

女工たち声あげ入りて柚子湯たり/菖蒲あや

妙案の浮かべるごとく柚子湯の柚/高澤良一

子の忘れし乳房漂ふ柚子湯かな/丹間美智子

子育てし乳房柚子湯にいとしむも/吉野義子

存念やこの身大事と柚子湯して/宇多喜代子

寛ぎをたつぷり貰ふ柚子湯かな/芝/あきを

島住みの柚子湯に変るレモン風呂/秋光道女

旅どまり柚子湯に入れて貰ひけり/小澤碧童

柚子湯して五欲も淡くなりしかな/小林康治

柚子湯して厨に残す柚子ひとつ/明比ゆき子

柚子湯して柚子とあそべる独りかな/及川貞

柚子湯です出て来る客に這入る客/川崎展宏

柚子湯もう握り潰してありし柚子/岩田由美

柚子湯より御機嫌節の湧き起こる/泉田秋硯

頑丈に生んでくれたる柚子湯かな/仁尾正文

柚子湯出て妻のクリーム少し塗る/雨宮昌吉

毛穴より疲れ抜けゆく柚子湯かな/森山暁湖

俳句例:81句目~

沈めたり浮せたりして柚子湯かな/今橋浩一

独り身の客に柚子湯をすすめけり/白岩三郎

生き延びて柚子湯を華と溢れしむ/菱田好穂

胸の灯を点す柚子湯となりしかな/小林康治

のごとく啼きぬ柚子湯の柚子押せば/岡崎光

ゆげあげて尼の出てきし柚湯かな/橋本鶏二

いつさいを柚子湯に沈め生家なり/辻美奈子

ちちははの慰めあひし柚子湯かな/廣瀬直人

ほのぼのと母の首ある柚子湯かな/保坂春苺

むつかしい一日が暮れ柚子湯の柚子/桂信子

もう少しこころ美人の柚子湯かな/白石菊代

柚子風呂に一生を経しごとくあり/蒔田光耕

柚子風呂に吾が胸いだく愛すごと/菖蒲あや

一族郎党が沈んでゐる柚子湯かな/八木忠栄

柚子風呂に己れねぎらふ誕生日/大塚とめ子

何もなき家にて柚子湯ありにけり/山本憲治

創痕の臍にて止まる柚子湯かな/萩野をさむ

柚子風呂に離れ住む子を思ひけり/藤原照子

柚子風呂のあとみごもりの深睡り/仙田洋子

柚子風呂の柚子の浮力を楽しめり/馬場菊子