廊下を使用した俳句

廊下に関連した俳句の例をまとめました。

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廊下を含む俳句例

本堂へ通ふ廊下や初嵐/寺田寅彦

春昼や廊下に暗き大鏡/高浜虚子

露寒や廊下に映る太柱/福地果山

髪切虫鉱泉宿の長廊下/皆川盤水

釣殿へ廊下を通ふ杜若/寺田寅彦

十三夜廊下暗きに寺箒/松山足羽

紅梅や雪洞遠き長廊下/正岡子規

春風や蝶のうかるゝ長廊下/林紅

短日や畳廊下の花の屑/増田龍雨

学校の廊下に拳大の雪/富沢葦生

人並ぶ寮の廊下や五月雨/正岡子規

冬籠朝日を拝む廊下かな/会津八一

春かぜや蝶のうかるム長廊下/林紅

一人出て一人の廊下大試験/森田峠

手術室廊下の外は春の雨/吉屋信子

本山の長き廊下に蛾の躯/関森勝夫

朝寒や起て廊下を徘徊す/正岡子規

長き夜の隔離の廊下魔が通る/左右

髪洗ふ人通りたる廊下かな/原石鼎

雪院へ通ふ廊下の燈籠哉/正岡子規

俳句例:21句目~

廊下幾曲がり奥ある枯木宿/本井英

石楠花や奥書院へと長廊下/星野椿

病院の廊下鏡の夜半の夏/中村汀女

濁酒廊下の端に灯が一つ/鈴木鷹夫

大覚寺畳廊下の秋のこゑ/高澤良一

玄関に立てば廊下の夏の闇/中田剛

上堂の僧等ねむたき蓮廊下/河野静雲

雪原へつながつてゐる長廊下/西山睦

朝寒や起つて廊下を徘徊す/正岡子規

遊女屋の渡り廊下の朧かな/田中冬二

菊人形殊にも狭き廊下かな/松藤夏山

舟廊下真葛ヶ原の風を踏み/黒田杏子

分校の廊下飛び交ふ雪ぼたる/佐藤哲

揚雲雀旗日の渡り廊下かな/柿本多映

市役所の渡廊下も年木積み/早川紀水

肖像の並ぶ廊下や秋湿り/片山由美子

春寒し泊瀬の廊下の足のうら/炭太祇

朧夜の鼾廊下に出てをりぬ/鈴木鷹夫

春寒のひそむ廊下も美術館/稲畑汀子

秋雨や池の上越す古廊下/大場白水郎

俳句例:41句目~

廊下にも一夜たちこめ冬の霧/原石鼎

月光の匍ひ流れをる廊下かな/上野泰

夏山を廊下づたひの温泉哉/正岡子規

朝涼の渡り廊下に言交はす/西村和子

秋ともし通し廊下の柾目板/上田俊二

鮟鱇鍋廊下灯してなほ暗し/藤田直子

教室へ九月の廊下光りけり/植松安子

夜を寒み鼬の荒るる長廊下/会津八一

病院の長き廊下の寒さかな/岡村柿紅

春昼の廊下のごとき電車かな/仁平勝

風船の佇んでゐる廊下かな/中村映子

靴提げて廊下を通る鶏頭花/北野平八

青鷺来る外科病棟の長廊下/蓮田双川

月二更廊下に満つる梅の影/正岡子規

待宵の姿見のある廊下かな/山本洋子

点滴のまま運ばるる冬廊下/井垣清明

晩涼の二堂をつなぐ高廊下/松永浮堂

七草の雪降る渡り廊下かな/長谷川櫂

長廊下微かに傾斜秋のこゑ/鈴木鷹夫

学校の渡り廊下の干菜かな/上原富子

俳句例:61句目~

水引の花のうしろの廊下かな/中田剛

宿坊の廊下軋むや春の宵/内田八重子

寄せて居る厠廊下の十夜婆/河野静雲

明易や廊下磨きし日の遠く/高島珠美

植木鉢廊下に溜り日脚伸ぶ/田村萌尖

山桜渡り廊下のある母校/古本ふみ子

病棟の廊下吹き抜け花吹雪/草間時彦

藤豆の垂れて小暗き廊下かな/高浜虚子

あてどなく廊下往来や春の雨/西山泊雲

うか~と東をどりの廊下行く/高濱年尾

鍵かけし廊下月光溜まり居し/宮坂静生

お水取果てし廊下に応と遇ふ/稲増雁来

長廊下踏みゆく稽古始かな/西沢十七里

雪しまく長き廊下の向うがは/菅原鬨也

霜やけの生血踏みたる廊下哉/尾崎紅葉

鮎宿の廊下に月のさしてあり/長谷川櫂

たんぽぽの絮舞ふ松の廊下跡/沢田弥生

ぬれ足で雀のあるく廊下かな/正岡子規

人日や廊下の艶に日のあそび/今野福子

初雪は渡り廊下を濡らすのみ/岩田由美

俳句例:81句目~

口切やあくびしに出る廊下口/正岡子規

吾妻のくせ月はけさうし舟廊下/調賦子

夏めくや廊下に映る脛二本/高橋千代美

夏山に温泉の廊下の折れ沈み/高木峡川

夏足袋や温泉宿の廊下山映る/高田蝶衣

大風の落花の廊下掃きにけり/増田龍雨

太陽が廊下を渡るクリスマス/鴇田智哉

子役者の来て手鞠つく廊下哉/尾崎紅葉

寒参うぐひす張りの長廊下/文田多加子

廊下から海ながめたる夜寒哉/正岡子規

廊下の燈寒泉の梅咲きにけり/渡邊水巴

廊下まで匂ふ楽屋の菖蒲風呂/片岡我当

廊下まで破れかぶれの虫時雨/櫂未知子

廊下より四十九日の夜の辛夷/川崎展宏

廊下より手燭さし出す牡丹哉/正岡子規

廊下尽きて唱歌室あり春の雲/永井龍男

役僧の廊下走れる日短か/阿部みどり女

戦争が廊下の奥に立ってゐた/渡辺白泉

手燭袖に芭蕉の廊下通りけり/正岡子規

料峭の渡り廊下の踏めば鳴る/西村和子