子の声を使用した俳句

子の声に関連した俳句の例をまとめました。

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子の声を含む俳句例

仮名拾ふ子の声寒し根深汁/龍男

子の声の溢るる春の渚かな/原昭二

ゆり直せ山家を動す雄子の声/西和

行水の子の声備中国分寺/山本洋子

子の声に牛が応へて草の花/西浦一滴

藪柑子人に秀でし子の声す/今橋寿子

子の声の傷無き若さ敗戦日/岡田貞峰

母と子の声かけあひて芒原/佐長芳子

遊ぶ子の声消えてより虫時雨/林瑠美

まろびくるものに子の声蕗の薹/林翔

末つ子の声の大きが卒園す/服部智子

子の声の花満天星や日の出前/齋藤玄

異国より子の声大き初電話/加納花子

父と子の声聞き違へ三ヶ日/宮地英子

泳ぎ子の声ほどに波高からず/小田司

子の声が風の高さの捕虫網/今瀬剛一

雨明るくなれば子の声蝸牛/茂里正治

帰省子の声の加はる太鼓打/岡部名保子

帰省子の声も立居も嵩たかき/小川節子

百千鳥教へ子の声賞で得しや/香西照雄

俳句例:21句目~

老鶯の声受けとめてコウ子の忌/原和子

黴の家もつとも赤子のこゑ透る/岸田稚

脱穀音母の声消し子の声消す/津田清子

休み田に子の声飛べり若菜摘/木下由美

初勤行僧となる子の声響く/小川八重子

風の盆胡弓はときに子の声を/有馬朗人

夏ゆふべ暁よりも子の声徹る/下村槐太

鶏頭の安し子の声家にあれば/皆吉爽雨

子の声の山に弾けて栗拾ふ/西山すみ子

山の子の声みどりなる夏隣/小坂優美子

紙鳶の糸跨ぎゆく子の声の中/原田種茅

子のこゑをひと月聞かず花菜漬/細川加賀

雪の戸を叩く子のこゑ注連貰ひ/角川春樹

夫の声子の声同じ浮いてこい/紅露ゆき子

子の声の風にまじりて青みかん/服部嵐翠

秋晴るる母を呼ぶ子の声弾み/成瀬正とし

子の声の散らばつてゐる花火屑/桜井幸江

暮遅し子の声を追ふ妻のこゑ/下村ひろし

朝顔を数ふ子の声朝はじまる/つじ加代子

子の声のもどらぬ校舎合歓の花/井村育子

俳句例:41句目~

蛍飛ぶ亡き子の声に振り向けば/根岸善雄

子の声に憑かれさまよふ夜の蝉/羽田岳水

子の声の窓の雪しきりなり白き/原田種茅

遊ぶ子の声満ちて年立ちゐたり/大石悦子

子の声と翡翠のゆくへ澱みなし/飯田龍太

子を呼びに来し子の声も油照り/飯田龍太

梅雨ふかくわが子の声すひとの家/鈴木元

駆くる子のこゑを秋風うばひけり/仙田洋子

麦秋の土ぐらの灯にはは子のこゑ/石原舟月

くらがりに火縄売る子の声幼な/大橋越央子

子の部屋に女生徒の声文化の日/三田村弘子

子の声も紫陽花がくれマリア園/古賀まり子

耳打ちの子の声かゆし花なづな/百瀬ひろし

金雀枝や子の声常にかたまれる/古賀まり子

鬼追ひつ子の声強くなりにけり/加藤知世子

子の声の雪をおそれず透きとほる/柴田白葉女

千鳥の声鈴振るやうに子のマラソン/加藤知世子

汗の子の声をしぼりて泣きにけり/阿部みどり女

海紅豆咲き安房の子の声太し/大嶽青児「遠嶺」

島に子の声僕がこのまま消え失すかと/永田耕衣

俳句例:61句目~

青簾子の声がして母がをり/いのうえかつこ「馬下」