「スキー」を使用した俳句についてまとめてみました。
季語「スキー」について
【表記】スキー
【読み方】すきー
【ローマ字読み】suki
子季語・関連季語・傍題・類語など
・スキー場（すきーじょう：sukijo）
・スキー列車（すきーれっしゃ：sukiressha）
・スキー宿（すきーやど：sukiyado）
・スキーヤー（すきーやー：sukiya_）
・スキー帽（すきーぼう：sukibo）
・ゲレンデ（げれんで：gerende）
・シャンツェ（しゃんつぇ：shantsue）
・シュプール（しゅぷーる：shupuru）
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季節による分類
・「す」で始まる冬の季語
・「冬の生活」を表す季語
・「晩冬」に分類される季語
月ごとの分類
スキーを含む俳句例
月山の蒼空冥し夏スキー/渡辺滋
スキー迅し従ひ走る雪煙/大家湖汀
誕生す水上スキー引絞り/小池文子
硬雪に焚く炭俵スキー会/山口誓子
スキー客賑ふてゐて村貧し/青柳薫也
スキー履き分校教師出勤す/三宅句生
スキーの夜幾膝渡る手風琴/岡田貞峰
植木鉢のみに土塊スキー宿/山田弘子
日輪に天の羅網やスキー宿/松瀬青々
山々の夕映のくるスキー場/京極杞陽
婚指環傷つき易しスキー行/品川鈴子
味噌汁に赤蕪浮ぶスキー宿/田中冬二
スキー場祓ひて宮司滑翔す/大高千代
名にし負ふ雪の山々スキー行/鈴木花蓑
スキー帽耳まで母なる山の闇/桜井博道
呼び出しの声谺してスキー場/中沢菊絵
太陽に吹き込む飛雪スキー場/中西碧秋
ぶつぎりの馬鈴薯匂ふスキー小屋/林翔
孤りのスキーその技のみは饒舌に/林翔
ゆきずりのスキー仲間の合言葉/上村占
俳句例:21句目～
宿を去るスキーの加速未練なし/金子潮
スキー服赤く男の群に伍す/野見山朱鳥
スキー服黒き処女は吾に従く/石川桂郎
小さき子スキーの杖に赤き旗/高野素十
スキー焼して整ひし笑顔して/難波三椏
珈琲よき家居を恋へりスキー行/森田峠
白樺の用途かってはスキー材/高澤良一
紅茶のむ少女ら夜もスキー服/中島斌雄
編みゐるはスキー手袋らしき縞/上村占
義足あり白馬高校スキー部員/味元昭次
色刷の草花の絵とスキーかな/京極杞陽
長袋先の反りたるスキー容れ/山口誓子
スキー行天に行者の鈴鳴れる/澤田緑生
スキー術変な呼吸がいゝ呼吸/京極杞陽
スキー場写真木造リフトの世/高澤良一
スキー嬢蜜柑をむけり男らに/岸風三楼
雪晴れて大瀬波うつスキー行/飯田蛇笏
青春のただ中の顔スキー負ふ/岡田貞峰
食堂が今混んでゐるスキーかな/森田峠
すべり来るスキー映画に大映し/高浜虚子
俳句例:41句目～
硝子戸にスキーの先の触れてをり/後藤章
スキー焼けして回診の若き医師/田中雅子
直立のスキーに手掛け立ち憩ふ/山口誓子
剪定の鋸負ひスキー飛ばし来る/西本一都
太陽が邪魔になるほどスキー晴/長尾虚風
わが過去に角帽ありてスキーなし/森田峠
スキー長し改札口をとほるとき/藤後左右
父母連れて少年スキー行にあり/松村蒼石
水上スキー女身均斉ひるがへり/小池文子
スキー小屋若さ着ぐるみ蒸発す/津田清子
朝の扉が放てるスキー野に沈む/堀口星眠
スキーの夜星占にきりもなし/丸山美奈子
スキーの子バスに会釈や追縋り/川端茅舎
スキーの子嬉々と華巌の滝の上/川端茅舎
スキー了へ積雪標のやや沈めり/大島民郎
スキー列車あさき睡を歪み寝る/石田波郷
春スキーのさびしき数を遠見にす/岸田稚
スキー列車ぬくき寒暖計読まれ/岸風三楼
全車輛全スキー揺れスキー列車/山口誓子
新メニュー加へて開くスキー場/林真砂江
俳句例:61句目～
スキー船かかり港は夜をいねず/岸風三楼
スキー帽かぶり糠味噌かき廻す/菖蒲あや
スキー穿き杖もつ人ら揃へば美/京極杞陽
往きか帰りか不明女のスキー装/右城暮石
スキー担ぐおのおの温き家を出て/桂信子
急ぎ来るスキーを肩に顔をあげ/藤後左右
スキー靴脱ぎて自由な足となる/千原草之
列固く組めり下山のスキー隊/望月たかし
転倒といふにも呼吸スキーする/依田秋葭
金星の直下に来たりスキー行/佐野青陽人
スキー戻りの車中や栗鼠の骸携げ/北野民夫
スキー教師雪眼鏡ごと記憶する/橋本美代子
スキー穿きこの子可愛や家はどこ/富安風生
スキー穿き奥社へ禰宜の一人たつ/新井英子
スキー立て飯より甘きものを欲る/津田清子
スキー脱ぐ膝に落暉のうちふるふ/澤田緑生
スキー買へば巷にも雪降りそめつ/堀口星眠
切つ先を夜につきさしてスキー板/辻美奈子
岳ばかり見て立つスキー怠けては/堀口星眠
岳烏さわがしき夜のスキー小屋/石橋辰之助
俳句例:81句目～
スキー穿く祈りのごとく膝折りて/岩崎照子
担ぎゆくスキーを重きものとせず/町垣鳴海
拇指反らす妻の新足袋子のスキー/香西照雄
バッグより白兎のごときスキー靴/奈良文夫
生きてゐるうちはスキーを老紳士/京極杞陽
白樺の門に立てたるスキーかな/石橋辰之助
硫黄の香噴き出す岩より夏スキー/有賀玲子
ちんぐるまをのゝく風に夏スキー/山岸治子
失恋をさらりと言ひてスキー駆る/野坂民子
をとめ子のスキーころげの雪つけて/上村占
落葉松の影がスキーの吾よぎる/成瀬正とし
スキーの夜かの小説の緒にも似て/澤田緑生
スキー帽脱ぎ捨てに炉を囲みけり/岡田貞峰
大雪のスキー列車の夜をいねず/水原秋櫻子
簡単にスキーに行くと言はれても/稲畑汀子
イヤリングきらきらスキー担ぎくる/木島松穹
わが座席なり頭の上にスキー吊る/橋本美代子
情もろく足弱くなりしスキー履く/殿村菟絲子
また一人暮雪にかへりスキー脱ぐ/水原秋桜子
ふるさとへどつとスキーの転ぶさま/松澤雅世
