季語/秋扇(あきおうぎ/しゅうせん)を使った俳句

「秋扇」を使用した俳句についてまとめてみました。

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季語「秋扇」について

【表記】秋扇

【読み方】あきおうぎ/しゅうせん

【ローマ字読み】akiogi

子季語・関連季語・傍題・類語など

・扇置く(おうぎおく:ogioku)

・捨扇(すておうぎ:suteogi)

・忘れ扇(わすれおうぎ:wasureogi)

季節による分類

・「あ」で始まる秋の季語

・「秋の生活」を表す季語

・「初秋」に分類される季語

月ごとの分類

8月の季語

秋扇を含む俳句例

客は秋扇主は秋団扇/林直入

客は秋扇主は秋団扇/林直入

平生も言葉寡く秋扇/後藤夜半

尼様の男持なる秋扇/下村梅子

直面の白皙にして秋扇/西村和子

石段に忘れ扇や鳳来寺/岡田耿陽

船に忘れし扇憶へば波模様/林翔

公金課一隅くらく秋扇/宮武寒々

秋扇海の中なる能舞台/角川春樹

車又動けばたゝむ秋扇/稲畑汀子

旅心高まり来たる秋扇/村上三良

秋扇男の心はかりゐる/行方克巳

秋扇記憶に残る日々ならず/林翔

友許も三日となりぬ秋扇/下田稔

双棲の年火難あり秋扇/久米正雄

太柱のもとの畳や秋扇/野村泊月

開き見る忘扇の花や月/山口青邨

秋扇や障子の外の縁畳/野村泊月

花よりも鳥美しき秋扇/後藤夜半

鎌倉は舟虫を打つ秋扇/久米正雄

俳句例:21句目~

弄ぶ夢と一字の秋扇/町田しげき

杉高し秋扇もて幹打てば/皆吉爽雨

沖はまだ空の明るさ扇置く/石嶌岳

月山の見え隠れして扇置く/小島健

置きどころ枕の下の秋団扇/下田稔

ことごとを心に刻み秋扇/中村汀女

看取る者同志の話秋団扇/辻井のぶ

熱気満つ会場に出す秋扇/稲畑汀子

秋扇や一消ゆるお僧の死/尾崎迷堂

秋扇や人を教へて五十年/佐川雨人

珍らしく父の遊山や秋扇/鈴木花蓑

秋扇や寂しき顔の賢夫人/高浜虚子

甲信の旅の腰なる秋扇/鈴鹿野風呂

秋扇や淋しき顔の賢夫人/高浜虚子

秋扇観光艇の花卉に触る/宮武寒々

人斬れと帯深くさす秋扇/小林康治

人穽すことの易しさ秋扇/石塚友二

秋扇義民に介の名の多き/宮坂静生

鉛筆にとめし数句や秋扇/野村泊月

神が捨て神の拾いし秋扇/高澤晶子

俳句例:41句目~

秋扇校長室のペン皿に/西村三穂子

従軍を熱望す吏や秋扇/楠目橙黄子

御僧の手籠にのぞき秋扇/河野静雲

俳優は待つのも仕事秋扇/小倉一郎

置ざまと書なぐりたる扇かな/望翠

窓外に黒ずむ山や扇置く/巌谷小波

なか~に月明き夜や扇置/石井露月

断崖に立つ身と思ふ秋扇/久米正雄

秋扇を遣ひつゝ僧上堂す/高濱年尾

秋扇や観客中の劇作者/楠目橙黄子

窓前に大伊吹あり扇置く/今村泗水

晩年はよしといふ相秋扇/小出文子

扇面のをんな艶たる秋扇/高澤良一

秋扇より生れたる風消ゆる/高木晴子

あたゝかき乳房を押へ秋扇/久米正雄

秋扇をひらけば水の豊前坊/黒田杏子

うらみ心に海渡る晴や秋扇/宮武寒々

秋扇をみなは果鋪に脣覆ふ/宮武寒々

見舞客秋扇使ひ止まざりし/高浜年尾

秋扇帯にはさみて背筋伸ぶ/影島智子

俳句例:61句目~

秋扇機上に使ふとき浮上/赤松ケイ子

秋扇置く仕草にも観世流/稲畑廣太郎

秋扇置く短剣を置くやうに/鈴木栄子

笑ふときかなしき顔や秋扇/西島麦南

結納終へおのれに戻る秋扇/高橋佳子

ひと齣を開きしままの秋扇/鷹羽狩行

老い崩る身の楯もなし秋扇/石原八束

返したき言葉呑み込む秋扇/伊東白楊

連れ添うて宝なりけり秋扇/加藤郁乎

オペラ座の序曲始まる秋扇/赤尾恵以

一と山のからまつの秋扇面/和知喜八

開かれし秋扇にも素性あり/山田弘子

人の訃を聞くや静かに秋扇/橋本道子

開きては吾子が遺せし秋扇/中村祐子

はつ秋や団扇の風をひいた人/炭太祇

出稽古の帯はゆるめに秋扇/影島智子

一本の秋の団扇も什器かな/高浜虚子

口紅のあとをとゞめて秋扇/岡本松濱

尼寺や置いては使ふ秋団扇/川崎展宏

山水のたたまれてゆく秋扇/西宮陽子

俳句例:81句目~

秋ならぬ閨の団扇や君と我/高井几董

絵付場の筆立に挿す秋団扇/斎藤朗笛

思ひ出を開いて閉ぢて秋扇/黒川悦子

長雨の骨やはらかき秋団扇/安斉君子

しづかなる男の怒り扇置く/西島麦南

とある日の雨美しく扇置く/西本一都

晝の女故なくかなし秋扇/下村ひろし

ひらひらと忘れ扇や虚子の顔/上村占

板の如き帯にさゝれぬ秋扇/杉田久女

コスモスの四窗の秋や置扇/飯田蛇笏

気安さのなかに礼儀や秋扇/熊沢緑風

一言の忘れ扇に及ぶなき/島村元句集

汗水のごときをあふぎ秋扇/皆吉爽雨

三山の闇に置きたる扇かな/藺草慶子

湖上より投げて追慕の秋扇/春山花郷

牡丹の白粉はげぬ秋扇/阿部みどり女

犬の紳士に猫の貴婦人秋扇/嶋田麻紀

生業のいつか身につき秋扇/山田桂梧

時蔵の忘れ扇でありにけり/大岡龍男

朝雨を情に聞く日や扇置く/三和嘯月