季語/冬の虫(ふゆのむし)を使った俳句

「冬の虫」を使用した俳句についてまとめてみました。

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季語「冬の虫」について

【表記】冬の虫

【読み方】ふゆのむし

【ローマ字読み】fuyunomushi

子季語・関連季語・傍題・類語など

・虫老ゆ(むしおゆ:mushioyu)

・虫嗄るる(むしかるる:mushikaruru)

・虫絶ゆる(むしたゆる:mushitayuru)

季節による分類

・「ふ」で始まる冬の季語

・「冬の動物」を表す季語

・「初冬」に分類される季語

月ごとの分類

11月の季語

冬の虫を含む俳句例

草山に夕日見送る冬の虫/宮沢映子

虫絶えて簗に雨ふる落鰻/水原秋桜子

日輪に青栗の虫老いにけり/飯田蛇笏

すぐ褪むる西空の紅冬の虫/豊長秋郊

蟲絶えし家並を低く夜の風/中島斌男

石垣に柚子の闇おき冬の虫/松村蒼石

吾妻の夜は虫絶えて水枯れて/前田普羅

冬の虫言はぬ一言とはに生く/加藤楸邨

ともしびは人住むところ冬の虫/上田操

冬の虫しきりに翅を使ひをる/石田勝彦

虫絶えて姥捨の闇のこりけり/岡澤康司

虫絶えぬ必滅刻む音あるのみ/石塚友二

鳴く力たまれば鳴きぬ冬の虫/竹内武城

幹たちが聴く虫絶えし雨音は/千代田葛彦

冬の虫机上に来たり息をして/小檜山繁子

冬の虫聞えしと言ひ張りにけり/長谷川双

冬の虫草をほのりと立つて消ゆ/佐野良太

古典にも走り擬古にも紙の蟲/佐々木六戈

径といふ人の踏みあと冬の虫/新谷まこと

火と水のいろ濃くなりて冬の虫/長谷川双

俳句例:21句目~

仏灯のとどくところに冬の虫/箕浦須磨子

紙の蟲彼奴等は本を選ばざる/佐々木六戈

虫絶えし馬柵や越えゆく草の絮/小澤満佐子

虫老ゆとおもふまぶたにひびきけり/岸田稚

冬の虫オーデコロンの香にないて/菊川貞夫

冬の虫ところさだめて鳴きにけり/松村蒼石

冬の蟲すずろに鳴くやあたたかき/松村蒼石

冬の蟲ところさだめて鳴きにけり/松村蒼石

鳴くちからたまれば鳴きぬ冬の虫/竹内武城

冬の虫すずろに鳴くやあたたかき/松村蒼石

残る虫老いてさめざめとは泣かず/鈴木真砂女

蟲絶えてゐるやも知れず二夜過ぐ/佐々木六戈

水を嗅ぐモーツアルト忌の冬の虫/大木あまり

かた足の虫とびまけてをり落葉降る/冬の土宮林菫哉