夢の世に関連した俳句の例をまとめました。
夢の世を含む俳句例
夢の世の渚に拾ふ落椿/林亮
夢の世を霊柩車すぎ菊膾/穴井太
夢の世の一隅を占め飾り舟/原田喬
夢の世にかかる執着空蝉は/斎藤慎爾
夢の世の夢を見る間や年忘/松岡青蘿
啓蟄のこゑ夢の世は夢のなか/阿部誠文
夢の世に土筆煮てゐる我は誰/芳田照代
夢の世のあな夢いろの切山椒/田部谷紫
夢の世のわが墓見ゆる雪明り/清水基吉
夢の世の春は寒かり鳴け閑古/臼田亞浪
夢の世や珈琲館はいまも雪/攝津よしこ
夢の世や郭公よりもはやく起き/富樫均
洗ひ立てたる夢の世の葱二本/新島里子
夢の世に孔雀散らかす春暮かな/攝津幸彦
夢の世に葱をつくりて寂しさよ/永田耕衣
夢の世の触れて冷たき藤の房/大木あまり
夢の世や水をめぐりて通し鴨/大木あまり
若水や夢の世の眉引いてをり/辺見じゅん
夢の世と思ひてゐしが辛夷咲く/能村登四郎
夢の世のえにしで藍がふかくなる/大西泰世
俳句例:21句目~
夢の世の夢の落花に手をのべて/山口いさを
夢の世の浮葉つぎつぎ生るるよ/加藤三七子
夢の世やとりあへず桃一個置く/中尾寿美子
夢の世やぺんぺん草の遊びせむ/甲斐由起子
寐てくらす人もありけり夢の世に/夏目漱石
夢の世に緋鯉とならばほつそりと/鍵和田のり子