女房に関連した俳句の例をまとめました。
女房を含む俳句例
色さめし古女房や帰り花/蝶夢
畳屋の青女房を裏返す/仁平勝
寒声や皆女房をもたぬ人/遊也
枕継ぐ若女房やふぐと汁/和石
女房は鶴糸見せぬ身八口/仁平勝
隠し女房山路ぞ隔つ呼子鳥/調鶴
女房が酒をたばふや小夜鵆/才麿
返哥なき宵女房よくれの春/蕪村
浮世絵の女房顔に更衣/京極杞陽
衣更へて銀杏返の女房哉/谷活東
帰る夫待つ女房が火鉢哉/谷活東
女房の提げし包や山始/斎藤雨意
女房は下町育ち祭好き/高浜年尾
唐黍と柿女房の多き村/長谷川秋子
女房は金の入歯や深見草/正岡子規
鍋洗ふ女房見よや春の鳥/岡本松浜
こなたにも女房もたせん水祝/其角
鴨打の家の女房子を抱く/高野素十
著脹れて行くや睦月の小女房/松江
女房の我慢の眉や二日灸/日野草城
俳句例:21句目～
鱸釣る女房を呼ぶや窓のもと/八一
霜夜なり鶴女房の機の音/蓬田節子
初潮や陸の水汲む船女房/富田潮児
初鞴鳴り女房の向う鎚/矢野きよ子
向う槌とる女房や初鞴/吉武月二郎
雪晴れの小径小走り山女房/松本万作
青物を買ふ女房の袷かな/河東碧梧桐
女房の威儀のをかしく謡初/日野草城
女房の心得顔なり種物屋/吉岡禅寺洞
女房の牛引きいでし椿かな/野村泊月
白日傘女房菩薩と歩もふよ/小島宇人
客事の好きな女房や松の内/岩木躑躅
家にまつ女房もなし冬の風/正岡子規
べつたら市青女房の髪匂ふ/村山古郷
年木負ひ杖しかと手に杣女房/上村占
手拭の赤い女房の汐干かな/角田竹冷
春田打つ鶴女房の村はづれ/有馬朗人
主不興女房もてなす鳥屋泊/福田蓼汀
酒買ひに女房出て行く朧月/寺田寅彦
伊連女房名にこそたてれ桜がり/丸之
俳句例:41句目～
此夏を看護にやせし女房哉/寺田寅彦
六月や汗衫をぬぎし青女房/筑紫磐井
汗女房饂飩地獄といひつべし/小澤實
初ひ女房大根洗ひ積み事始め/及川貞
煮凝や女房も同じ浜育ち/彦井きみお
神の留守能女房を守るべし/服部嵐雪
細き目を向けて女房紙を干す/森田峠
薺爪女房殿へ飛ばしけり/大澤ひろし
袷着て隣の女房何処へやら/小林李坪
走馬燈青女房の燃やしぬる/山口誓子
闇汁に古女房が入れしもの/京極杞陽
女房に何を語らん星こよひ/正岡子規
雪下駄で金時女房滑走する/秋沢/猛
女房に力づけられ水盗む/西尾菟糸子
女房が蓮を見てゐし蓮見茶屋/京極杞陽
色足袋に馴れて女房らしくあり/上野泰
秋夕やかへりみすなる小女房/飯田蛇笏
女房をたよりに老うや暮の秋/村上鬼城
子を連れて古女房や蝗とり/高橋淡路女
かぢめ舁く女房だちは縄の帯/丸島弓人
俳句例:61句目～
足袋はきて寝る夜隔てそ女房ども/嵐雪
足袋はきて寝る夜隔そ女房共/服部嵐雪
袷著て女房ぶりやちりはらひ/森川暁水
胡瓜もみ世話女房といふ言葉/高濱虚子
河豚提げて源太が女房通りけり/この女
秋茄子に世話女房と人はいふ/星野立子
先づ女房の顔を見て年改まる/高浜虚子
内に居れば女房やさし秋の雨/尾崎紅葉
剥身屋の女房もいいなあ銭葵/大木孝子
帰り来て女房を起す晝寝かな/会津八一
横櫛をさす女房のえり簀編み/高野素十
蟲送りに女房を出だす病かな/会津八一
蚕豆をあざやかに茹で古女房/木崎節子
女房が麦茶をさげて窯に来る/伊藤幸吉
女房によびおこされて花の春/正岡子規
女房に六分の利ありぬくめ酒/塩路隆子
女房のかひがひしさよ雪丸げ/正岡子規
女房のとかくおくれる田植哉/正岡子規
羽織着て門の雪掃く女房かな/黒柳召波
狩人に世辞の一つも茶屋女房/高浜虚子
俳句例:81句目～
才無くて鶴女房と夜なべかな/星野石雀
蔵開き質屋の女房あずき煮て/三浦薫子
盂蘭盆や大髷結ふて浦女房/楠目橙黄子
花守の女房出るやあさゝくら/正岡子規
着膨れて亀女房と言ひつべし/加賀東鷭
短夜をののしり明かす青女房/筑紫磐井
砧うつはよい女房か案山子どの/泉鏡花
女房も同じ氏子や除夜詣/中村吉右衛門
雪のむた鶴女房の窶れかな/金箱戈止夫
女房の渡す菖蒲を葺きにけり/河野静雲
霜晨の鶴女房として老いぬ/千代田葛彦
鮟鱇鍋女房に酒をすゝめけり/正岡子規
女房の江戸絵顔なり種物屋/吉岡禅寺洞
女房のふところ恋ひし春の暮/松瀬青々
悴んでまるくなりゐる女房かな/森川暁水
干菜湯に濡れたる髪をとく女房/橋本鶏二
袷着ててんてんうごく女房かな/森川暁水
袷著ててんてんうごく女房かな/森川暁水
浮塵子田の畦に座りて女房泣く/宮野寸青
お講餅うすく染めつけ蜑女房/山本ちまき
