生国に関連した俳句の例をまとめました。
生国を含む俳句例
生涯に生国一つ柏餅/村越化石
生国の山は畏し初茜/高橋克郎
生国の山河畏し初茜/高橋克郎
生国は鉄の匂いの青葉闇/伊藤翠
生国は越前故に丸餅に/松山足羽
日蓮の生国埋む金盞花/高澤良一
生国の闇を飛び交う紅椿/大西泰世
豆打つて我生国の直中に/折井紀衣
生国を電車で通る月光裡/池田澄子
生国に探す言葉や新豆腐/柿本多映
年酒酌み生国遠き漢たち/中村苑子
生国は波の上にと生御魂/橋本榮治
生国の昼へ蹴り出す煙茸/柿本多映
生国の籠目を抜ける祭笛/武田和郎
生国は土佐と薩摩や雪見酒/小田玲子
人なぜか生国を聞く赤のまま/大牧広
生国や仏ぐらしの金鳳華/小島千架子
生国を古い地名でいふ御慶/坂本安子
生国を忘れし母の息白し/大木あまり
生国を洗いきったる蛇の殻/鈴木光彦
俳句例:21句目～
夫の生国雪ぼたる連れ歩く/有光令子
戻り寒わが生国の邃いところ/山崎聰
竹の子や生国を聞き大濤を/宇佐美目
炎天や丸太積まれている生国/穴井太
燈籠の雨に生国問われたり/橋石和栲
雪止まぬわが生国の塩壺に/大西泰世
生国にいちばん近い檸檬の木/松澤昭
生国やいまのまぼろし花水木/齋藤玄
鵲と生国おなじ哀れかな/中尾寿美子
生国は丹波も奥のましら酒/山田弘子
名を言へば生国問はれ水温む/戸恒東人
名乗りあふ生国遠き遍路かな/堀/磯路
生国と発しましては零余子散る/穴井太
生国は火の国なりき大根干す/時広智里
生国に来て夜桜の人となる/辻口秋草子
生国に念念の桜ありにけり/小枝秀穂女
生国に大往生せん曼珠沙華/新谷ひろし
生国に刀豆垂れる/父がいる/橋本純子
秋は旅です思う存分生国抜け/山岡敬典
生国は不知火の果てほうき売/中村久江
俳句例:41句目～
生国の夕焼を売る海鞘の山/下坂富美子
螢火や生国いまだ見尽くさず/坂野源治
生国に住みしことなし三宝柑/佐藤文子
踊り子や生国の闇まうしろに/大盛和美
生国やすぐ酢に溶ける雁の空/西野理郎
食ひぶちも穫れぬ生国薬降る/茨木和生
藁塚解かれ百の棒立つ生国は/樫谷雅道
ドラム缶炎炎炎と泣き継ぐ生国/金城けい
生国はここかもしれず蓬摘む/宇多喜代子
生国や寒の朝日のまくれなゐ/木附沢麦青
生国や海月の腫れに触れている/五島高資
生国を呼び名とされて鱈の漁夫/中川水精
生国を問へば阿波とや老遍路/冨田みのる
生国を恨むとすれば麦の禾/たむらちせい
光秀の生国黒穂踏みて佇つ/中澤康人「山居
八重山吹生国はもう見知らぬ石/市野記余子
月下美人生国知らず開くなり/阿部みどり女
雲見ても生国の海おもふ枯野かな/高田蝶衣
