白砂に関連した俳句の例をまとめました。
白砂を含む俳句例
白砂に雀足ひくあつさかな/遅望
庭坪の白砂弾んで初雀/勝村茂美
白砂や露の貝殻鏤めて/石塚友二
白砂に水に飛石かきつばた/堀葦男
白砂に松の実生や春の雨/野村泊月
白砂に別雷の実梅かな/波多野爽波
晴昊や白砂に置いて鯊の顔/小澤實
白砂青松磯に群がる鰯引/寺田寅彦
揚舟に湖の白砂と花の屑/伊藤京子
椎匂ふ白砂のごとき頭痛薬/鈴木鷹夫
白砂に犬の寐ころぶ小春哉/正岡子規
渚まで続く白砂や仏桑花/古賀まり子
白砂に熊手の波やちり松葉/正岡子規
亀孵る白砂と御坊指さしぬ/高澤良一
白砂に犬のゐねふる小春哉/正岡子規
初空や青松白砂ところがら/尾崎迷堂
初鐘の楼へ白砂を渡りけり/比叡禽化
白砂光り早箸さばき白子干す/丹羽卓
夏風邪や青松白砂夜遊びて/尾崎迷堂
夢殿へ白砂敷き足す年用意/山田孝子
俳句例:21句目～
鷹の子や岩山裾に白砂の帯/成田千空
青松を白砂へ出たる春着かな/森田峠
斑猫もまぎるる白砂秋の声/田中水桜
日に鴨の白砂あゆむ尾ぶりかな/白雄
早生紅葉白砂育ちの繊細に/香西照雄
春泥は王の墓域の白砂にも/河野頼人
松葉散る白砂道や三穂神社/正岡子規
ほだはらは玉白砂の上にあり/加藤みき
名月に白砂玉とも見ゆるかな/正岡子規
年祝ぎの波白砂に敷きのべて/津田清子
分葱萌ゆ白砂混じりの島の畑/中島真理
白砂のきらきらとする熱さ哉/正岡子規
白砂の山もあるのにしくれ哉/正岡子規
梨剥くや山水白砂を滲み出て/香西照雄
白砂青松怒濤に縮む干大根/百合山羽公
石庭の白砂すがしき若葉かな/中野/薫
神籬の白砂にとんで道をしへ/大橋敦子
落し文安宅の白砂巻きにけり/小原啄葉
長元坊現るる白砂や虚し貝/小枝秀穂女
陽炎や白砂がいだく塚一基/鷲谷七菜子
俳句例:41句目～
佐渡見えず白砂掌より洩れ終り/阿部完市
椿落ち白砂に咲きぬ子安神/鍵和田ゆう子
白砂に葉を散らしをり沙羅双樹/森田公司
暮れなづむ白砂に残る若布の香/植田桂子
白砂安堵の息するすると蔓南瓜/飯田龍太
御白砂に数珠の音なしかんこ鳥/浜田酒堂
白砂青松踊子鞍を卸さるゝ/安斎櫻カイ子
石庭の白砂ひかる薄暑かな/久保田万太郎
蕎麦の花白砂の海を行くごとし/田野やゑ
この庭の白砂に萌ゆるもの許さず/鈴木貞雄
月の白砂に腹がつかへてゐる餘裕/藤後左右
薔薇は白砂に散り緑蔭に猿の檻/田川飛旅子
お火渡りあしたに白砂凍みこごる/中戸川朝人
さくらんぼ寄進の白砂とどきけり/中戸川朝人
須磨の白砂跡つけて雛の落ちゆくや/久米正雄
白砂拾ふともなく浜へ世阿弥の忌/上田日差子
恐山血の池地獄の白砂に吾を裏切りし人の名を書く/石野公子
東海の小島の磯の白砂にわれ泣きぬれて蟹とたはむる/石川啄木
