季語/猿酒(さるざけ)を使った俳句

「猿酒」を使用した俳句についてまとめてみました。

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季語「猿酒」について

【表記】猿酒

【読み方】さるざけ

【ローマ字読み】saruzake

子季語・関連季語・傍題・類語など

・猴酒(ましらざけ:mashirazake)

季節による分類

・「さ」で始まる秋の季語

・「秋の生活」を表す季語

・「三秋」に分類される季語

月ごとの分類

8月の季語

9月の季語

10月の季語

猿酒を含む俳句例

一雫走るをなめて猿酒/辻桃子

猿酒や樵の腰の革袋/品川秀麿

猿酒の酔心地よく皆笑ふ/土屋雅世

猿酒や大言壮語衰へず/高橋/向山

直会として猿酒を賜りぬ/前川菁道

猿酒や猿が見おくる雁の腹/龍岡晋

猿酒に一日山を休みけり/島田青峰

猿酒やでかんしよ祭前の町/太田文萌

猿酒や山歩く顔てらてらと/北詰雁人

猿酒や炉灰に埋む壷の底/河東碧梧桐

猿酒や熊捕る里の弓祭/菅原師竹句集

山寺の猿酒にして暑気払ひ/高木晴子

猿酒や牧水歌碑の奥の山/百合山羽公

猿酒や部屋に地獄図極楽図/甲斐遊糸

猿酒や鬼の栖むなる大江山/青木月斗

猿酒をおもへば深山時雨けり/大串章

猿酒をかかへ祭の尾に蹤けり/石寒太

鼻に落ちしは猿酒の雫かな/吉田愛子

猿酒を酌みて庵主の恙なし/谷/繁子

猿酒に溺れし僧の悲鳴かな/市堀玉宗

俳句例:21句目~

猿酒噴出すもあり年木樵る/吉次堯明

生国は丹波も奥のましら酒/山田弘子

猿酒に酔ひては雨の飛騨泊/羽田岳水

猿酒に酔ひて猿来る鶏足寺/冨山青沂

猿酒に響く汽笛と思いけり/五島高資

猿酒や山姥住みし洞はこれ/小林樹巴

猿酒は月下に醸す慣ひなり/浜崎良彦

深山寺の飼猿酒をかもしけり/島田青峰

猿酒に酔うてうかうか昼下り/中村田人

猿酒の微醺を嘆じゐたりけり/秋山卓三

猿酒はここぞと嗤ふ深山の樹/佐藤恭子

猿酒をきいて来りし懸巣かも/和田祥子

猿酒を振舞はれしか紅ましこ/鈴木敏子

猿酒は夜毎の月に澄みぬらん/佐藤紅緑

猿酒やしろい眠りの婆の嵩/河野多希女

猿酒の不覚の鼾聞かれたり/北見さとる

しらやまは常世の国やましら酒/仁藤稜子

奥祖谷へ来ぬ猿酒をこゝろあて/湯浅桃邑

猿酒かかんばせを打つ滴あり/阿波野青畝

猿酒と伝へ封切ることも無し/荒川あつし

俳句例:41句目~

猿酒と思ひとろりと酔ひにけり/岸風三樓

猿酒にさも似し酒を醸しけむ/水原秋櫻子

猿酒に酔ひける人や神代舞/菅原師竹句集

猿酒の底に芽割るゝ木の実かな/永田青嵐

猿酒や途方にくれる時に飲む/小泉八重子

猿酒を李白と酌まん山帰来/かわにし雄策

ましら酒酌みしは昔鹿火を守る/尾亀清四郎

猿酒に消ゆる小雪もありぬべし/秋元不死男

猿酒やむささびの恋夜もすがら/西山千賀子

ましら酒酔うてすだまと出会ひたる/手塚美佐

木を伐つて猿酒こぼしてしまひけり/邊見京子

猿酒火屑のすこし入りにけり/七田谷まりうす