季語/西瓜(すいか)を使った俳句

「西瓜」を使用した俳句についてまとめてみました。

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季語「西瓜」について

【表記】西瓜

【読み方】すいか

【ローマ字読み】suika

子季語・関連季語・傍題・類語など

季節による分類

・「す」で始まる秋の季語

・「秋の植物」を表す季語

・「初秋」に分類される季語

月ごとの分類

8月の季語

西瓜を含む俳句例

西瓜船唐人宿を湊かな/調機

出女の口紅おしむ西瓜哉/支考

畑中の西瓜漂着せし如し/大串章

西瓜ほどまだ斜あり小望月/許六

西瓜抱き天秤の片側の闇/渋谷道

西瓜さへ表は青し蕃椒/正岡子規

山墓へ西瓜畑を登りきし/辻桃子

海の話赤道祭や西瓜割る/及川貞

西瓜喰ふ奴の髭の流れけり/其角

青草に西瓜枕す西瓜売/寺田寅彦

西瓜独野分をしらぬ朝かな/素堂

俤や夢の如くに西瓜舟/石塚友二

雫する西瓜に面を埋めけり/大壑

象の前西瓜を砂に滴らす/星野紗一

観音に西瓜供へて合掌す/細見綾子

船頭の西瓜を切るや涼船/正岡子規

薄月夜西瓜を盗む心あり/正岡子規

西瓜屑吸ひては鯉の悦びぬ/日原傳

畠から西瓜くれたる庵主かな/太祇

宅配の西瓜産地の札つけて/川口洋

俳句例:21句目~

西瓜喰ふまだ机なき兄妹/小川軽舟

切西瓜顔没し食ふしばしかな/篠原

西瓜にも離れて寒しきり~す/北枝

団欒の皿に西瓜の黒き種/辻田克巳

鴉ゐて西瓜畠に誰もゐず/辻田克巳

雷が西瓜に入れし縞模様/高澤良一

梟首なり西瓜提灯日数経て/坂井建

山荘の奢り二つの西瓜あり/高木晴子

帰省子に父深井戸の西瓜揚ぐ/有動亨

平凡といふ幸せに西瓜切る/寺岡捷子

父意母情西瓜全面縞走らす/成田千空

西瓜赤き三角童女の胸隠る/野澤節子

縁側の簾のうちに西瓜食ふ/高濱年尾

形よき西瓜提灯ならざるも/稲畑汀子

狐罠西瓜畑にかけてみむ/香月/房子

西瓜くふ奴の髭の流れけり/榎本其角

西瓜舟淀の芥の中に着く/米沢吾亦紅

蛇取は西瓜喰ひ喰ひ秋の風/会津八一

西瓜積む秋立つ船の噺かな/会津八一

方丈に西瓜提げ来て坊泊り/結城一雄

俳句例:41句目~

閻魔王大縞西瓜あげてあり/河野静雲

零れたる西瓜の種は蹠好き/高澤良一

西瓜畑抜け来し足に砂なじむ/杉本寛

西瓜提灯蔵の如くに窓明り/島道素石

へだてかね夏に入りけり西瓜売/調試

秋白し笊にほしたる西瓜種子/中勘助

朝市や島よりつきし西瓜舟/岡田一峰

桃売の西瓜食ひ居る木陰哉/正岡子規

一口に歯かたゆゝしき西瓜哉/森鴎外

両断の西瓜たふるる東西に/日野草城

人の死や西瓜の皮を鯉つつく/小澤實

人中に西瓜提灯ともし来る/高野素十

人顔の西瓜提灯ともし行く/高浜虚子

橋の裏映りこれから西瓜村/和知喜八

砂丘沃ゆ西瓜の黝き蜑の昼/飯田蛇笏

西瓜喰ふ中年の膝丸出しに/菖蒲あや

西瓜たべ幼き源義野川にす/高井北杜

切西瓜発止々々と種黒し/後藤比奈夫

真処女や西瓜を喰め鋼の香/津田清子

海風に西瓜提灯消えにけり/渋沢渋亭

俳句例:61句目~

病棟に聲の太さよ西瓜売/石田あき子

鉢巻をときて顔拭く西瓜売り/横田和子

遠州灘よせて西瓜の青縞目/百合山羽公

豊作の西瓜泥棒なかりけり/古屋敷香葎

西瓜食ふ音の最中に母癒えたり/大串章

きり口に風の生るゝ西瓜かな/大原其戎

こけさまにほうと抱ゆる西瓜かな/去来

晩年も西瓜の種を吐きちらす/八木忠栄

すかすかの西瓜は浴槽の中へ/櫂未知子

西瓜種子日本海にほり語る/鈴鹿野風呂

すてゝある西瓜の皮や堂の前/子規句集

汗拭いて顔ほのぼのと西瓜食ふ/中拓夫

椰子颯々糶りて西瓜の二つ割/桂樟蹊子

一わたり西瓜の種をうち眺め/高澤良一

西瓜の荷街の西日に受け渡し/中村汀女

西瓜喰ぶ背まるめ老いし姉弟/菖蒲あや

西瓜去り塩辛来る残暑かな/百合山羽公

滴々の音澄む西瓜揚ぐる井戸/福岡南鄰

目隠しの中も眼つむる西瓜割/中原道夫

女患部屋より差入れの初西瓜/伊東宏晃

俳句例:81句目~

女送る西瓜提灯おどけさげ/成瀬正とし

西瓜売り厚き筵をひろげけり/皆川盤水

西瓜など梨など賜へ山の如く/会津八一

某日の海峡をゆく西瓜かな/小泉八重子

真處女や西瓜を喰めば鋼の香/津田清子

もてなしは冷し西瓜と湖の風/尾形柿園

黒南風や西瓜のつるの裏返る/藤井乃婦

西瓜喰うとき赤松を運び去る/和知喜八

市に売る赤痢の中の西瓜かな/尾崎紅葉

秋もやゝ縞濃き西瓜累積す/百合山羽公

毬ほどの西瓜にもある黒き縞/品川鈴子

到来の西瓜に位牌かくれけり/白井爽風

五助より残暑見舞の西瓜かな/渡辺香墨

引きよせて赤き絶壁西瓜食ふ/堀口星眠

特技など無くて均等西瓜切る/千葉智司

西瓜割る水辺の匂ひ拡げつつ/野澤節子

厚切りの西瓜善人ばかりなり/青木千秋

悪態も口上とぶよに西瓜売れ/川村紫陽

口中の西瓜の種を何處へやろ/高澤良一

絵を見るや西瓜提灯とり囲み/高浜虚子

秋の季語
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