「牡丹焚火」を使用した俳句についてまとめてみました。
季語「牡丹焚火」について
【表記】牡丹焚火
【読み方】ぼたんたきび
【ローマ字読み】botantakibi
子季語・関連季語・傍題・類語など
・牡丹焚く（ぼたんたく：botantaku）
・牡丹供養（ぼたんくよう：botankuyo）
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季節による分類
・「ほ」で始まる冬の季語
・「冬の生活」を表す季語
・「初冬」に分類される季語
月ごとの分類
牡丹焚火を含む俳句例
煙なき牡丹焚火の焔かな/原石鼎
頂の炎の歓喜牡丹焚く/大橋敦子
冬芽また焔のかたち牡丹焚く/原裕
山風の山に還りて牡丹焚/松村多美
牡丹木焚いて炉明り洩らすまじ/原裕
雨が闇深くす牡丹焚火かな/吉田木魂
溝川を牡丹供養の灰流る/木村里風子
牡丹焚く人のうしろの地獄めき/原裕
牡丹焚く夕べはやるは地の神か/原裕
金色の焔の牡丹焚火かな/山崎ひさを
真白なる灰を残しぬ牡丹焚/児玉輝代
父在らば百十歳の牡丹焚く/有馬正二
牡丹焚く枝を重ねし曇り空/椎橋清翠
牡丹焚火鬱と頭上の松の枝/森川光郎
牡丹焚火身内言霊ゆらぎをり/石寒太
うす墨に牡丹供養の招き文/櫛原希伊子
火の色を重ねてをりし牡丹焚/塩川雄三
火の芯に花の精立つ牡丹焚く/伊藤晴子
牡丹榾焚ける美学に溺れけり/吉年虹二
牡丹焚き戻りは一人づつの黙/今瀬剛一
俳句例:21句目～
牡丹焚くわれを投じて了りたり/神蔵器
みちのくの闇をうしろに牡丹焚く/原裕
二タ籠を今年の嵩に牡丹焚く/宮津昭彦
牡丹焚く宙に青衣の女人の手/平井照敏
牡丹焚少し雛れて見てゐたり/加納花子
牡丹焚火雅びを残し地に還る/道山昭爾
玉づさを火種とすべし牡丹焚/水野恒彦
紫の闇となりゆく牡丹焚く/市野沢弘子
残り火の吐く息ばかり牡丹焚/藤井淑子
牡丹焚火より持ち帰る酔すこし/上野澄江
ねむられず牡丹焚火の火が胸に/島谷征良
牡丹焚果ててくらやみ壁をなす/松村多美
みちのくにゆかしき牡丹供養かな/森澄雄
牡丹焚く炎は地の神の舞ならむ/鈴木良戈
亡き人に仕ふるごとく牡丹焚く/矢島渚男
牡丹供養の天衣の焔ひるがへる/野澤節子
夕空のにはかに晴れて牡丹焚き/後藤青峙
牡丹焚火父の火の色見えて来ぬ/森川光郎
木が草に草が木になる牡丹焚く/矢島渚男
牡丹焚く一島の風むらさきに/すずき波浪
俳句例:41句目～
牡丹焚火山河は闇に納まれり/小檜山繁子
牡丹焚火園にゆかりの漢たち/高久田橙子
舞降りて天女も牡丹焚きにけり/滝沢幸助
焔の奥に母見え牡丹供養かな/伊藤いと子
残り火の艶まだありし牡丹焚/大森三保子
青邨忌ちかづく牡丹焚火かな/岩井久美恵
牡丹焚く長寿の葬のごときかな/八牧美喜子
瑠璃の穂を吐きつぐ牡丹焚火かな/原コウ子
牡丹焚火何かささやく他の牡丹/山田みづえ
牡丹焚火待つしぐれ傘かたむけて/吉田未灰
牡丹焚いてシルクハットの黒を焼く/仁平勝
ひたすらに牡丹の榾を焚くをとこ/道山昭爾
目瞑れば牡丹焚く火の恍とあり/佐々木幸子
牡丹焚く宙にちちははみんなゐて/平井照敏
みちのくの闇のおもさの牡丹焚く/野澤節子
牡丹とや菊とや焚火あえかなる/櫛原希伊子
牡丹焚く火のおとろへに執しをり/飯島晴子
牡丹焚く背なつつぬけにしぐれ闇/吉田未灰
天上のひたひたと昏れ牡丹焚く/きくちつねこ
北斗祭るかむなぎこころ牡丹焚く/柳沼破籠子
俳句例:61句目～
牡丹焚く唐子の火鉢地におろし/小松原みや子
牡丹を焚く火あそびをひとりして/上野さち子
牡丹焚きしましろき灰を霧濡らす/上野さち子
牡丹供養はじめは闇を焚きにけり/岩淵喜代子
おとろふる火を返しては牡丹焚く/村井美意子
焚火して大伝馬町夜となりしかな/長谷川かな女
