羽音を使用した俳句

羽音に関連した俳句の例をまとめました。

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羽音を含む俳句例

米炊けば寒し雀の羽の音/せん

山鳥の羽音急なる草紅葉/石昌子

鶴威鶴の羽音の蔽ひたり/岸田稚

羽音さへ聞えて寒し月の雁/青蘿

囀の小き羽音や障子外/西山泊雲

椋鳥百羽命拾ひし羽音かな/太祇

稲雀一時に帰る羽音かな/野村喜舟

春禽の羽音の端の竹箒/大岳水一路

瑞鳥の羽音は春の渚より/白澤良子

山鳥の羽音つつぬけ桑畑/皆川盤水

片岡に雉子の蹴合ふ羽音かな/杉風

鰯雲折鶴千羽の羽音かも/桜井博道

木斛の花に群がる羽音かな/堀恭子

頭上より羽音拡がる稲雀/山口誓子

青空へぬける羽音や春隣/永野佐和

待春の羽音が溜る鬼房忌/渡辺規翠

軒雀羽音からりと秋の昼/赤嶋千秋

わが中に鷹の羽音や怒濤見る/朱鳥

わが先へ雀の羽音雪浄土/村越化石

一羽にて羽音も生まる初雀/齋藤玄

俳句例:21句目~

榎の実ちる椋鳥の羽音や朝嵐/芭蕉

紅椿鳥の大きな羽音せる/長谷川櫂

母が巻く目醒時計蛾の羽音/草田男

羅にあまたの羽音日暮径/鈴木鷹夫

火取虫羽音重きは落ちやすし/楸邨

寒雀ゆふべの羽音おほきかり/白雨

源流に雷鴫の羽音かな/福田甲子雄

苔芝を出づる蛍の羽音かな/内藤丈草

葛城山を越へし羽音に初鴉/佐野美智

蓑を編む鳩の羽音の中二階/阿部菁女

少女らは羽の音もち盆帰省/野島恵禾

蛾の羽音しべに残れる烏瓜/橋田憲明

居り替る羽音涼しや蝉の声/立花北枝

衣更えて軽い羽音の女かな/武田和郎

つく羽の音のつゞきに居る如し/汀女

言の葉の犬の暫く羽音せり/攝津幸彦

幹に着きあやまつ蝉の羽音しつ/篠原

引鴨の羽音しわしわしわしわと/鶏二

赤旗の鷹の羽音の十二月/大木あまり

ましぐらに小鳥の羽音霜柱/松村蒼石

俳句例:41句目~

青鷺は水に羽音をふりすてて/澁谷道

引鶴の羽音国来よ国来よと/榎本好宏

風花は海へ沈んでゆく羽音/対馬康子

風説の泥流に羽化わが羽音/佐藤鬼房

鴬のたつ羽音して高音かな/高井几董

折り鶴の羽音確かに星祭る/岡田久慧

鵯の勁き羽音や簷打つて/石田あき子

人面にはるか鶴来る羽音かな/齋藤玄

探梅の空に聞きたる羽音かな/上村占

鵯群れて海金剛を来し羽音/桂樟蹊子

鷹渡り百の羽音をうち仰ぐ/立石/京

黒揚羽黒き羽音を残しけり/田口啓子

更衣雀の羽音あざやかに/橋本多佳子

朝堤ふみたつる鴫の羽音かな/中勘助

水の匂いの冷蔵庫より羽音/中田美子

浪の花礁に育つ羽音かな/吉田功次郎

黙祷に加はる梅雨の羽音あり/下田稔

初雀羽音を残し消えてをり/高澤良一

初髪の空を鴎の羽音かな/波多野爽波

立秋の鷹の羽音と思ひをり/吉田鴻司

俳句例:61句目~

卒然と羽音脊を切る冬の雁/相馬遷子

篁や蜂の羽音をかくさざる/石川桂郎

羽音せる霞の国に住ひをり/村越化石

羽音たてゝ都の空の渡り鳥/小沢碧童

羽音なほ夜空に残し蚊喰鳥/稲畑汀子

羽音みな空へ還りし山笑ふ/堀米秋良

翁忌の羽音のつよき鴎かな/橋本榮治

いぐし奪ふ人の羽音や御祓川/高井几董

かすかなる羽音や蛍袋より/伊佐山春愁

蜻蛉生れ白鷺の羽音空に満つ/久米正雄

きち~といふ羽音立て鳩の冬/高濱年尾

引鴨の羽音ののこる日暮空/福田甲子雄

引鴨の芦間に羽音残りけり/白根百合子

御庭田の羽音ぞ眉に稲すずめ/石川桂郎

とぶ鳥の羽音間近に寒露かな/高木良多

羽音もたぬ蝶の音階満つ温室/伊丹公子

蜜蜂の重さうに翔ぶ羽音かな/米澤富栄

蓮の花小さき羽音をみごもれる/大串章

疾風めく羽音一陣芽吹き山/鷲谷七菜子

水鳥の夜半の羽音も静まりぬ/高浜虚子

俳句例:81句目~

戸袋にしずかに溜る羽音かな/荻野雅彦

一陣の鴨のとび立つ羽音かな/下村梅子

掛蓑にとまる羽音や冬の鳥/吉岡禅寺洞

三伏の藪の中なる羽音かな/櫛原希伊子

人刺しに来る時虻の羽音なく/富氷和代

炎天下おのが影より羽音して/鎌倉佐弓

花山葵羽音を消して鳥が発つ/宮坂静生

冬の蝿かなしき羽音のこしけり/岸田稚

熊ン蜂羽音腹立ちまぎれなる/行方克巳

冬鳥の羽音にしばし和みをり/石川風女

春の雁声と羽音と凄まじく/嵯峨寿美子

凌霄花のさかり雀に羽音なし/宮坂静生

初声や闇を離るる羽音して/梓沢あづさ

初東風に乗りたる鷹の羽音あり/瀬戸悠

羽音なき鳥春月をよぎり飛ぶ/福田蓼汀

唖蝉の羽音ばかりが大きかり/高澤良一

啄木鳥の羽音きびしく霰止む/堀口星眠

群集いま野鳥の羽音雪きたる/寺田京子

色鳥の羽音のなかの父の墓/大木あまり

肩越しの寝息は羽音たる銀河/対馬康子