葬列に関連した俳句の例をまとめました。
葬列を含む俳句例
葬列の呟滲む天の凧/上村占
長老の葬列長し山眠る/杉本寛
昼も凍む葬列に淵青き弓/上村占
葬列に駅長帽も冬の雨/亀井糸游
葬列や数人仰ぐ渡り鳥/高柳重信
葬列のたつたこれだけ豆畑/辻桃子
天蓋のしぐれ葬列村貫く/石原舟月
葬列の秋影坂に群がれり/石原八束
強乾風浦の葬列人まばら/田中耕蝶
葬列の前向いてゆく冬旱/長谷川双
華やぐを葬列の一人が覗く/星野昌彦
葬列に黒揚羽来て十字切る/岩田洋子
日雷葬列が浮く田に出でて/鈴木鷹夫
葬列のかくれ了せぬ稲架襖/木下夕爾
葬列のなかほどにをり雪催/百瀬康水
炎天の葬列につく手を垂れて/石原透
葬列のうしろが沈む花菜畑/広田エイ
山へ山へ葬列黒い紙片のよう/伊丹公子
曝書中葬列とぎれゆくを見る/萩原麦草
烏賊干しの岬へ葬列風受けて/河野南畦
俳句例:21句目～
籾ちらばる男ばかりの葬列過ぎ/角鴻城
葬列に見知らぬ身内冬の雲/赤松けい子
葬列に蹤き氷塊の自転車押す/右城暮石
葬列の中に白帆がみつかりぬ/杉本雷造
葬列の一人となりて春落葉/市ヶ谷洋子
葬列の兎の罠を過ぎにけり/大木あまり
葬列の屋並に昼のちからかな/攝津幸彦
葬列や光を食べている若葉/中嶋いづる
わが葬列夢に雪降る仮借なし/小林康治
葬列村を出でず母めく赤き車/和田悟朗
蜩の樹下の葬列絵にひとし/加藤知世子
蝉噪や葬列ひとりひとりに影/西村博子
蟻の葬列ゆけり風鈴仏藻花/千代田葛彦
夏茱萸や葬列鈴を鳴らしゆく/田口風子
阿蘇噴いて汽車と葬列雁行す/石原八束
雪晴るるわれ葬列の婿の座に/古舘曹人
葬列の過ぎてよりまた種下ろす/宮田正和
欝然と富めり葬列の足袋しろく/藤木清子
葬列にどっと花菜の風が吹く/池田多津子
葬列の人ら稲の穂たわめて見る/萩原麦草
俳句例:41句目～
街を離れてみだる葬列草の秋/大橋櫻坡子
葬列がうつりし水の澄みにけり/萩原麦草
葬列ながし忘年の酒飲みおれば/鈴木六林男
島の葬列すぐに卯浪につきあたる/有馬朗人
枯木ノ葬列ィツマデモ立ッテオレ/富澤赤黄男
打水や知らぬ葬列ながながと/吉武月二郎句集
葬列たたまり輪となれり枯芝の夕日/栗林一石路
葬列は花に間もなき道を行く/万太郎せん/吉屋信子
