告ぐを使用した俳句

告ぐに関連した俳句の例をまとめました。

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告ぐを含む俳句例

郭公に遅れ鶏刻を告ぐ/岩崎信子

巣燕に時告ぐ店の鳩時計/島村正

凍港や天主の鐘の夕告ぐる/蔦花

初蝶の輝く翼受胎告ぐ/有馬朗人

横濱の春告ぐ花の標本木/高澤良一

愛すと告ぐ大夕立の真只中/台迪子

船笛の告ぐるは別れ鍬始/中尾杏子

妹の歳告げて幸乞ふ春神事/上村占

新涼を告ぐ一片の光り雲/相馬遷子

日の神へ元服告ぐる雉の声/田中保

台風を告ぐる港の拡声器/大島民郎

名月の日和も告げよ初がらす/二柳

胎動を告げる瞳涼し星月夜/嶋村悦子

春塵の衢落第を告げに行く/大野林火

囀りや詩は垂直に愛を告げ/長嶺千晶

立春を太平洋が告げにきぬ/山口妙子

人の告げし芭蕉塚あり枯芒/細谷柚翁

村の朝告げ丹頂の高く啼く/島影玲香

弥生朔日胎動を告げに来る/折井紀衣

秋晴や幸せ告げるミサの鐘/中村花心

俳句例:21句目~

八百号出来しを告げる菊の暮/星野椿

御僧は静かに雪の深さ告げ/長山あや

白菊や一誌創刊告ぐるべし/松尾隆信

恨み言母には告げず隙間風/安田清子

みどり女忌近きを告ぐる鉦叩/西山睦

白昼の星告ぐるかに残る花/永井龍男

葭切の何れの声も急を告ぐ/堺井浮堂

病妻に街夏めくを告ぐるのみ/有働亨

男しきりに草の名を告ぐ朝/鳴戸奈菜

産声は未来を告げり雪山河/丸山比呂

犬吠の夏の終りを告げる波/高木晴子

大佛の夢のお告げに粧ふ山/高澤良一

拝みて御別れ告げて春深し/高木晴子

春暁を告げて天台烏薬の香/稲畑汀子

点滴の終りを告ぐる朧ごゑ/高澤良一

初鵙の喋々来意告げてをり/高澤良一

妊りを告ぐる電話の爽かよ/安野良子

寒昴仰ぐなり死を告げ来り/水原春郎

一切を告げてしづかな白息よ/長田等

海鳴りを告げる人亡し藪椿/尾崎伊与

俳句例:41句目~

母国より告ぐ英霊は結露せよ/仁平勝

花さかば告げよ尾上の畚おろし/其角

寒雁の高々ゆくを誰に告げむ/岸田稚

鳥曇り父に病名告ぐべきか/石川文子

七日粥平成告げて十六年/瀬尾ちまき

板もて来意告げよと雪安居/吾妻青原

ビル暗く運ぶ氷塊朝を告げ/大井雅人

霙るゝと告ぐる下足を貰ひ出づ/汀女

万両や母に告ぐべきこと選ぶ/神蔵器

雨蛙告ぐるな邪宗念持仏/水原秋櫻子

東大入學告げて激せず安藝訛り/及川貞

松明の点火を告ぐる鐘おぼろ/宮岡照子

梅咲くや家人に告げぬわが病/相馬遷子

初茸や人には告げぬ一ところ/真鍋蟻十

梅雨到来告げて編集後記かな/高澤良一

森の朝告げて啄木鳥叩く音/梅田実三郎

この山のかなしさ告げよ野老掘り/芭蕉

楡に月細しと告ぐる電話かな/稲畑汀子

此の旅の終りを告ぐる夏の雲/高木晴子

刻告げるメロデー流れ花菜村/佐藤仲子

俳句例:61句目~

その梅は豊後と告ぐる破裂音/高澤良一

母に虹告げる飴玉手に出して/川口重美

水着にてふつと再婚告げらるる/石寒太

潮吹が鳴いて潮時告げてをり/高澤良一

口笛に夜学の果てしことを告ぐ/森田峠

熱風の花火焔樹や何告げ得む/小池文子

病名は告げず訊かれず年暮るゝ/神崎忠

告ぐべきは告げし悔あり青棗/田中裕明

告ぐべくもなく初夢のみじかさよ/汀女

白鳥離る夜を誰に告ぐ古徳沼/神原栄二

百円で閻魔のお告げ旱梅雨/吉岡千都子

紅梅に夕告げ鳥か汝れもまた/中村汀女

羽抜鶏あらぬ刻告げ憚らず/長谷川四郎

耳遠き夫にも告げて初音かな/井上和子

胸反らし刻告ぐる鶏朝ぐもり/大橋敦子

めでたさも迷子を告ぐる初大師/森澄雄

臨終を告げて出づれば星月夜/大槻右城

命終を告げられてをり白牡丹/斉藤鈴子

芒原さらわれたいと風に告ぐ/浜田順子

わが咎を聖母に告げよ黄鶺鴒/堀口星眠

俳句例:81句目~

花鳥を見し喜こびを君に告ぐ/水野正雄

芽ぐむ夜を体温告げる電子音/内田美紗

荒磯に愛告ぐる日の夜光虫/岸本マチ子

蛍火や告ぐべき言葉見失ふ/仙波志げ子

墓詣その後の戦果告げにけり/萩原麦草

蹤き来る妹には告げぬ秋の蛇/山口誓子

辞職告ぐ声潔し梅雨の底/鍵和田ゆう子

退学を告げし目で見る春の星/武田美雪

連翹の黄や急変を告ぐるかに/矢島渚男

夕映を告げくる禽よ小千鳥は/堀口星眠

重いボタ山まひる刻告ぐ羽抜鶏/穴井太

夜の雛うらはらの言妻へ告ぐ/小林康治

鐘撞くや禽獣に春告げなんと/渡辺恭子

ビツグベン刻告げ古都は明易し/磯直道

駒鳥の告げし晴天夜につづき/野沢節子

失職を妻に告ぐべし湯婆冷ゆ/小林康治

リラの花心顫ふと娘の告ぐる/井上綾子

鯛焼を人には告げず好みけり/富安風生

リラ白し何告げて鳴る朝の鐘/那須乙郎

鳥に告げたし父の忌は獺祭忌/櫂未知子