背丈に関連した俳句の例をまとめました。
背丈を含む俳句例
蚕棚に届く女の背丈かな/篠原
山風や人の背丈の夏蓬/勝又水仙
花大根背丈の猫語睦みあう/倉本岬
舟引きの背丈短し女郎花/正岡子規
わが背丈以上は空や初雲雀/草田男
幼きに背丈合せて初商ひ/毛塚静枝
喫茶去の乙女の背丈涼しかり/原裕
矢絣の後ろ背丈や冬休み/外川飼虎
桔梗の倒れ伏したる背丈かな/日原傳
麦青し高き背丈を風に見せ/三浦文子
甚平着て父の背丈を思ひをり/杉本寛
皆違ふ百の背丈や韮の花/射場秀太郎
女三人の背丈ことなり夏白浪/桂信子
背丈よくそろひて都踊の妓/岩崎照子
青年の背丈に竜の壁炎ゆる/古舘曹人
青年の背丈新樹の間きて/百合山羽公
冬の日の雁の背丈の寸づまり/齋藤玄
君が春背丈にあまる鶴の首/正岡子規
籠り居の背丈にのびし夏薊/守岡千代子
短日や笊をかぶつて伸びぬ背丈/龍岡晋
俳句例:21句目～
手つなぎて同じ背丈の夏帽子/西村和子
春休背丈にあまる鍬を振り/市村究一郎
青麦のたしかな大地子の背丈/佐藤鬼房
兄の子の背丈のびたり門の松/正岡子規
浮浪焚火背丈越ゆれば塔形に/香西照雄
末の子の見上ぐる背丈卒業す/稲畑汀子
節長の若竹背丈まづ父並みに/香西照雄
閑日や父の背丈のどてら着る/神原鹿山
雉鳴くや背丈にそろふ小松原/正岡子規
菊人形背丈ちがひに兄おとと/上田日差子
親鯉の背丈も伸びゐぬ水澄みて/香西照雄
角を切る鹿の背丈の茣蓙敷きて/木田千女
冬うらら背丈のそろふ六地蔵/みぞうえ綾
咲き垂れて背丈定まる花菖蒲/秋元不死男
五月堅肉背丈の棕梠も花もちて/古沢太穂
土用芽や原爆知らぬ子の背丈/下村ひろし
水洟の同じ背丈の母と歩めり/秋元不死男
つくづくし頭緻密に背丈も得よ/香西照雄
死んでから背丈がのびる霞かな/栗林千津
梅雨茸の烏滸の背丈の煙れるも/小林康治
俳句例:41句目～
もう少し毛皮の似合ふ背丈欲し/浜本多満子
枯野ゆく背丈に余る十字架負ひ/成瀬櫻桃子
草笛や子らの背丈をさだかには/山田みづえ
竹伐りの背丈を越ゆる火をかこむ/掛札常山
流氷と背丈短きからまつと/ひらきたはじむ
雪吊を見てゐて背丈伸びにけり/山田みづえ
児の背丈日焼加へてまた伸びて/山根きぬえ
マネキンの背丈の伸びる浴衣かな/小川侑子
遊び田に人の背丈の梅雨の草/曽我部松太郎
をみなへし背丈ちぢんでしまひけり/黒田杏子
背丈ほど積むといふ雪見てみたく/今橋真理子
薔薇を見る薔薇の背丈になりもして/石田勝彦
男より高き背丈や初袷/中村汀女「汀女句集」
百合咲くやぐんぐん伸びる子の背丈/加藤とき
ジギタリス吾子の背丈に咲きのぼる/稲畑広太郎
噴水の背丈を決める会議かな/鳥居真里子「鼬の姉妹」
