縫い糸に関連した俳句の例をまとめました。
縫い糸を含む俳句例
針美し糸美しと春著縫ふ/穴井まき
五色針糸の尾長う縫ひ初め/中村烏堂
糸鳴らし恙なき日の縫始/安原美智子
縫初はみどりの刺繍糸通す/大宅量子
三の酉母の縫糸買ひに出て/古賀まり子
仮縫ひの糸曳き朧にもなれず/齋藤愼爾
疑へば縫糸ももつるゝ火桶かな/原月舟
糸切歯確かに白地縫ひ上ぐる/藤井照子
縫ひ進む糸か初霜むすぶ音か/永井龍男
縫初の糸の縺れをほどきけり/杉田久女
縫初の糸を鳴らして恙なし/野村貴美子
縫初の赤き糸切る糸きり歯/岡本美恵子
新蕎麦の袋を縫ひぬ赤き糸/長谷川かな女
縫ひ初めや思ひまかせぬ糸の道/大津幸子
縫初の糸ながながと余しけり/片山由美子
縫初の糸のもつるゝこともなく/三宅静枝
縫初はほころびを継ぐ朱き糸/北見美智子
縫初めの糸白くまだ街を見ず/神尾久美子
縫初やチャイナドレスに金糸竜/大島民郎
蝶低くわが胸の糸縫ひはじむ/長谷川秋子
俳句例:21句目～
縫ひ上げて歯で切る糸や一葉忌/岩城のり子
