季語/蜃気楼(しんきろう)を使った俳句

「蜃気楼」を使用した俳句についてまとめてみました。

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季語「蜃気楼」について

【表記】蜃気楼

【読み方】しんきろう

【ローマ字読み】shinkiro

子季語・関連季語・傍題・類語など

・海市(かいし:kaishi)

・山市(さんし:sanshi)

・蜃楼(しんろう:shinro)

・喜見城(きけんじょう:kikenjou)

・蜃市(しんし:shinshi)

・かいやぐら(かいやぐら:kaiyagura)

・きつねだな(きつねだな:kitsunedana)

季節による分類

・「し」で始まる春の季語

・「春の天文」を表す季語

・「晩春」に分類される季語

月ごとの分類

4月の季語

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蜃気楼を含む俳句例

湖の一寸上る蜃気楼/松澤昭

三本の柱を立てし海市かな/原裕

蜃気楼錬金術師歩きゐる/岩城久治

海市消え買物籠の中に貝/中嶋秀子

蜃気楼半分は貝殻なりし/大坪重治

十代の汚点の上に蜃気楼/櫂未知子

憂愁は距りにあり蜃気楼/鷹羽狩行

流人島迎への船の蜃気楼/品川鈴子

現身を真つ白にする蜃気楼/下山光子

蜃気楼沖にも祭あるごとし/鷹羽狩行

海市うしろの鏡落ちさうな/柿本多映

列柱の一本欠けし海市かな/水野恒彦

海市見に子供病院看護婦長/折井眞琴

海市からとしか思へぬ郵便物/仲寒蝉

単色の沖にいのちの蜃気楼/対馬康子

口笛をあやつる舌や蜃気楼/小川軽舟

同舟の人の見付けし蜃気楼/鈴木花蓑

鉄塔の見えしが始め蜃気楼/小林草吾

蜃気楼市の淫らをみせにけり/龍岡晋

蜃気楼弁当の紐真つ赤なり/小川軽舟

俳句例:21句目~

貝類のこぞり舌出す蜃気楼/能村研三

珊瑚つむ船の行方や蜃気楼/松瀬青々

蜃気楼現はるといふ子の任地/林真砂江

蜃気楼詩の行間に立つごとし/中村清志

青信号連続すひとつは蜃気楼/浦川聡子

たゞ沙漠なりし眺めに蜃気楼/桑田青虎

恋人も海市も待つは幸ならむ/橋本榮治

みつけしは非番の厨夫蜃気楼/山口誓子

我が野心刻みし柱海市にあり/小川軽舟

コーランに欠けたる頁蜃気楼/藺草慶子

拱ける人ゆく見ゆる海市見し/森川暁水

再びのものとはならず蜃気楼/伊藤玉枝

唾でくり呑ます話術に蜃気楼/関本夜畔

海市消ゆ恍惚として子守唄/八木三日女

巨き船出でゆき蜃気楼となる/山口誓子

海市いま倒れし景を起したる/中原道夫

海市まで大風呂敷を持ち歩く/櫂未知子

海市より便り一片ひるかもめ/橋本榮治

燃えかけの玩具の形して海市/櫂未知子

遊糸また海市武彦まだ来ぬか/橋本榮治

俳句例:41句目~

雉子立てり海市消えたる夕岬/堀口星眠

蜃気楼将棋倒しに消えにけり/三村純也

蜃気楼此岸に眉を剃りをれば/柿本多映

人の世の生死なにほど蜃気楼/森久保美子

おんなと云うからだ重たき蜃気楼/森須蘭

ことごとくものの音絶え蜃気楼/長沼紫紅

魚津よりとゞく写真の蜃気楼/瀧澤伊代次

ものいはぬ女の佇てり蜃気楼/加藤三七子

舞ふや失せ沙漠の果の蜃気楼/加藤知世子

太刀魚をさげて見てゐる蜃気楼/新田了葉

沖にたつ海市は蒼く炎えにけり/石原八束

も一人の我は海市に棲んでをり/眞鍋呉夫

硝子吹く沖にあらはる蜃気楼/八牧美喜子

蜃気楼だんまりの犀あゆみ来る/白澤良子

蜃気楼たちしところに船すゝめ/新谷氷照

蜃気楼たつてふ海に不思議なし/福田蓼汀

海市遠く辺波はしじに白かりき/森川暁水

酔うて漂う深夜の海市誰彼失せ/楠本憲吉

仮幻忌の海市を追ふや駱駝の背/白井眞貫

蜃気楼背にしてもなお涙湧く/平井久美子

俳句例:61句目~

一幕一場海市を鳥のよぎりけり/大石悦子

墓場まで異なる海市もとめあふ/櫂未知子

行く程に消えぬ沙漠の蜃気楼/吉良比呂武

蜃気楼見ることなしに魚津過ぐ/荒金久平

鬱塊の遊び出でたる海市かな/佐怒賀正美

蜃気楼見むとや手長人こぞる/芥川龍之介

蜃気楼消えてしばらく波さわぐ/吉川康子

蜃気楼見んとや手長人こぞる/芥川龍之介

海市あまたの足袋の干されゐる/柿本多映

海市あまたの足袋の干されゐる/柿本多映

魚津とはさみしき町や蜃気楼/加藤三七子

海市この頬杖くぐるおもかげや/加藤郁乎

どこまでが雲どこまでが蜃気楼/上野たかし

海鳴りを聞き蜃気楼いまだ見ず/平間真木子

生まざりし身を砂に刺し蜃気楼/鍵和田釉子

うつそみをまぼろしといふ蜃気楼/岡本爽子

一舟のありぬ海市のうちかそとか/奥坂まや

戦火ボスニアいつそ海市の都なれ/仙田洋子

なみだ盛り上がり海市を壊しけり/櫂未知子

軍艦のあとかたもなき海市かな/荒木かず枝

俳句例:81句目~

魂のあそびや海市ひろがりつつ/小川双々子

故郷すでに海市の中や母老いし/柴田佐知子

雑草を踏んで海市もあらざりき/吉岡禅寺洞

蜃気楼はたして見せぬ魚津かな/百合山羽公

蜃気楼見てよりわが眼たよりなし/廣瀬ひろし

友あらぬがうらみぞ海市消ゆるなき/森川暁水

海市消えてただ烏賊そだつ海ありぬ/森川暁水

たとへば海市に見たる羅馬を憶ふかな/大石悦子

蜃気楼の現われない空帆立貝移動した/吉岡禅寺洞

海市見せむとかどはかされし子もありき/小林貴子

春の季語
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