「冬座敷」を使用した俳句についてまとめてみました。
季語「冬座敷」について
【表記】冬座敷
【読み方】ふゆざしき
【ローマ字読み】fuyuzashiki
子季語・関連季語・傍題・類語など
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季節による分類
・「ふ」で始まる冬の季語
・「冬の生活」を表す季語
・「三冬」に分類される季語
月ごとの分類
冬座敷を含む俳句例
屍と枕を並べる冬座敷/石原八束
盆景の波白妙に冬座敷/吉屋信子
埒もなき話の弾む冬座敷/梅田男
犬猫と同じ姿や冬座敷/富田木歩
一筆の虹が貫く冬座敷/古舘曹人
晩年の唇赤き母冬座敷/澤木欣一
結納の品品飾る冬座敷/小野三紫
妻がいふ一閑言や冬座敷/村山古郷
暗澹と島山つらね冬座敷/飯田龍太
片隅に亡夫の碁盤冬座敷/野畑節子
柱鏡にひろさ遡る冬座敷/飯田蛇笏
障子外通る許りや冬座敷/高浜虚子
西近江高島の郡冬座敷/波多野爽波
目薬をさす頤や冬座敷/八木林之介
面影も薄れゆく冬座敷かな/高木晴子
雁行の声落ちにけり冬座敷/渡辺水巴
静かなる起居の塵や冬座敷/富安風生
冬座敷歩きて父の風たてる/辻田克巳
四五人の小会によき冬座敷/高浜虚子
妻の客男もまじる冬座敷/房川喜三男
俳句例:21句目～
小机の遺品一つや冬座敷/松岡六花女
床の辺を占むる結納冬座敷/原田秀子
人形のやうに坐りて冬座敷/柿本多映
何なりと薄鍋かけん冬座敷/黒柳召波
柴門へ障子見せけり冬座敷/小杉余子
扁額の明治息づく冬座敷/北見さとる
掛けてある鏡の暗き冬座敷/倉田紘文
冬座敷とほる無言の老牧師/飯田龍太
海鳴りを聞く人は聞く冬座敷/仲寒蝉
良寛の一書を床に冬座敷/照田/良女
襖絵の早池峯合はす冬座敷/古舘曹人
冬座敷体温に近づかむとす/三森鉄治
つつましく美しく人冬座敷/成瀬正とし
湯上りの嬰を真ン中に冬座敷/本宮哲郎
いちにんの翁明るき冬座敷/上野さち子
坐ったまま体操をする冬座敷/池田澄子
血の匂ひ失せし竜馬の冬座敷/相良哀楽
日の筋に微塵浮かすや冬座敷/小杉余子
冬座敷チーズのやうに猫とろけ/石寒太
まつすぐに香烟のぼる冬座敷/長谷川櫂
俳句例:41句目～
縁談に真向き灯ともる冬座敷/廣瀬直人
冬座敷くぬぎ林の中にあり/大峯あきら
海上の日ざし斜めや冬座敷/大須賀乙字
払暁や父まだぬくき冬座敷/鳥居美智子
別々に山を見てゐる冬座敷/福田甲子雄
灯点してより落つきぬ冬座敷/清崎敏郎
卓の果に明治のランプ冬座敷/飯田蛇笏
冬座敷子規全集も古りにけり/大島民郎
冬座敷寡言は性とあらねども/石塚友二
見上げれば夫も絶壁冬座敷/岸本マチ子
貸衣裳ゆつくりたたむ冬座敷/佐川広治
山の日の深く入り来し冬座敷/稲畑汀子
通されてしましの独り冬座敷/石川桂郎
障子あけて空の真洞や冬座敷/飯田蛇笏
林泉につき出でて冬座敷かな/中山碧城
柩重く出してしまへる冬座敷/徳本映水
消す煙草ばかり見てゐる冬座敷/谷口桂子
泣きに来し子の坐りたる冬座敷/石原八束
物置けばくらがり生れて冬座敷/田中灯京
婚の荷のまとまらずある冬座敷/森田公司
俳句例:61句目～
寄せ描きの観山武山冬座敷/きくちつねこ
座布団に残るぬくもり冬座敷/猪爪登美子
冬座敷首根めぐらし面談なす/中村草田男
いたつきや芭蕉をゆめむ冬座敷/飯田蛇笏
いつの世の誰のオルガン冬座敷/辻田克巳
赤々と熾りたる火や冬座敷/久保田万太郎
冬座敷かつて昭和の男女かな/宇多喜代子
身籠ると聞きて華やぐ冬座敷/松沢満里子
冬座敷ときどき阿蘇へ向ふ汽車/中村汀女
開けずある二間つづきの冬座敷/長谷川櫂
冬座敷わけてもむくは群るる鳥/田中裕明
冬座敷一つ目小僧のお面かな/八木林之介
静かなることの明るく冬座敷/成瀬正とし
寝かされて乳飲み児匂ふ冬座敷/塩川祐子
赤ん坊の尻持ち上ぐる冬座敷/波多野爽波
うすら～生薬匂へ冬座敷/杉の實/安井小洒
遺児と寝て一と間森ンたる冬座敷/飯田蛇笏
たゞ海のみゆるばかりや冬座敷/久保田万太郎
冬座敷欠伸笑ひもひとりにて/飛鳥田れい無公
あかあかと熾りたる火や冬座敷/久保田万太郎
俳句例:81句目～
冬座敷吾子寝てばかり寒むげなき/飛鳥田れい無公
思ふゆえ声耳にあり冬座敷/横山蜃楼、山本竹兜選
