手の甲に関連した俳句の例をまとめました。
手の甲を含む俳句例
苗売の手甲白し上天気/野村喜舟
二の腕まである手甲蓴採/平川秋帆
手甲かけ女の軍春菜負ふ/古舘曹人
まだ白き手甲に杖の女遍路/橋詰壽則
手甲の紺に浮きたる日照雨/萩原麦草
沙釣の西日に白き手甲かな/野村泊月
落し水母の手甲の流れ来し/岡本高明
やすらひの神子緞子の手甲せり/佐藤忍
定斎屋紐の手甲で煙草吸ふ/田中秋琴女
峰入のきりりと手甲脚絆かな/富田直治
手甲脱ぎあぶれ涼みの日雇女/西本一都
路地に入る白き手甲の夏花売/山田夏子
鳥追の手甲の紺の饐えにけり/八田木枯
鳥雲に今日の手甲の紐ほどく/後藤夜半
お遍路の手甲のうちの繊き指/古舘みつ子
夏蕨摘むやをみなら手甲して/西尾秀東子
茶の花や手甲の紐を歯で結わえ/難波鈴江
「竹返」の手甲の上に霰散る/長谷川かな女
だぶだぶの婆の手甲の實梅もぎ/八木林之介
手甲なつかし靄の中より桃の花/神尾久美子
俳句例:21句目～
早乙女や手甲をかくる手を伸べて/高野素十
紙漉きし手に手に踊り手甲かな/小竹田岐子
菊芽欠きをへし手甲の手を垂るる/木村蕪城
手の甲にひとひら大き雪はじめ/山田みづえ
菜種梅雨つまみて退かぬ手甲の皺/秋元不死男
