季語/野馬追(のまおい)を使った俳句

「野馬追」を使用した俳句についてまとめてみました。

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季語「野馬追」について

【表記】野馬追

【読み方】のまおい

【ローマ字読み】nomaoi

子季語・関連季語・傍題・類語など

・野馬追祭(のまおいまつり:nomaoimatsuri)

・相馬野馬追(そうまのまおい:somanomaoi)

季節による分類

・「の」で始まる夏の季語

・「夏の行事」を表す季語

・「晩夏」に分類される季語

月ごとの分類

7月の季語

野馬追を含む俳句例

たまさかの浜風涼し野馬祭/縣美知

野馬追の装ふ駒を庭に曳き/半谷憲

空馬が走りに走り野馬祭/行方克己

野馬追の旗指物も力尽き/行方克己

野馬追の陣貝雲をかがやかす/上村占

山に陣取りて野馬追観戦す/白岩世子

野馬追や甲冑武者の六百騎/斉藤重子

野馬追の埃かぶりて旅楽し/稲畑汀子

野馬追の赤熊に隠る女武者/加藤房子

野馬追の緋縅の武者若からず/大堀柊花

夫の客妻の客来る野馬追祭/八牧美喜子

野馬追の馬の支度の髪を梳く/高橋孝子

野馬追も少年の日も杳かなる/加藤楸邨

野馬追も近づき樗咲きにけり/加藤楸邨

気負ふなき百姓馬や野馬祭/篠田悌二郎

蝶とんで野馬追武者の勢揃ひ/高濱年尾

野馬追の使者に酒手馬に水/奈良比佐子

野馬追の大景見せてゐる高さ/保坂リエ

野馬追の旗差物が風を切る/大出蕭々子

野馬追の果てていよいよ草匂ふ/道山荘

俳句例:21句目~

野馬追の武者に野展け山聳え/島田紅帆

野馬追の武者を尻目に放れ駒/行方克巳

野馬追の神旗を奪ふ砂ぼこり/棚山波朗

法螺の音の朝靄ついてお野馬追/石川文子

野馬追の離れ一騎に鞭ひびく/佐藤巴津女

野馬追の緋縅の濃し青田濃し/岩淵喜代子

野馬追の落武者めいて引き別れ/行方克己

野馬追の緋の母衣孕みおん大将/富安風生

野馬追の姿のままに昇天す/阿部みどり女

野馬追をわれ雑草となりて見ん/山内山彦

野馬追やことに凛々しき相馬公/巌谷小波

駒とめて野馬追の武者水を乞ふ/加藤楸邨

耕耘機洗ひて明日は野馬追武者/杉山たかを

草原に湧きたつこだま野馬追へり/秋山素子

野馬追の熱気にいつか馴れてをり/稲畑汀子

祝宴は野馬追法螺のひびくなか/八牧美喜子

野馬追や馬場の砂塵を浴びる席/柳澤仙渡子

野馬追武者家伝の太刀を床飾り/松崎鉄之介

野馬追のかのいでたちは郷大将/幸田和喜子

みちのくは雲湧きやすし野馬祭/古賀まり子

俳句例:41句目~

あるだけの店の椅子借す野馬追祭/八牧美喜子

市をあげて野馬追祭の竹立つる/阿部みどり女

野馬追や子馬をかばひ行くもあり/三浦/光鵄

野馬追武者昨日田の草取りゐたり/松崎鉄之介

野馬追へ具足着け合ふ兄弟/松崎鉄之介「長江」

野馬追武者汗疹のくすり買ひゆけり/八牧美喜子

野馬追の祭りは通りすぎるもの/只野柯舟「海霧」