俳句例:201句目～
四ツ木立石葭切が鳴き湯屋があり/宮津昭彦
葭切や水いやがりてよごれ馬/阿部みどり女
ゆるやかに遠のく舟や行々子/阿部みどり女
葭切やよろこび駐まる日暮馬車/楠目橙黄子
水暮れて風いや青し行々子/飛鳥田れい無公
葭切やフランス小旗ケーキ屋に/波多野爽波
葭切や露にさしくる日のぬくみ/金尾梅の門
葭切をうるさがつては住めぬ庵/中井余花朗
葭切もまた寝ねざりし鳥ならむ/相生垣瓜人
雨ぱらと水白けたつ行々子/飛鳥田れい無公
葭切や揺れつゝも鳴く葭のさき/水原秋櫻子
しかすがに梅雨の夕映え行々子/鈴鹿野風呂
月に啼くよしきり父母の舟あらず/貝塚放朗
いや青き池と暮れ呼ぶ行々子/飛鳥田れい無公
風さうさうと葭切声を隠ししか/飛鳥田れい無公
行々子けたたましただ日あるのみ/飛鳥田れい無公
夏枯れ葦に棲む行々子が油田の声/赤城さかえ句集
日盛りや葭雀に川の音もなき/一茶/寛政四年壬子
