季語/砧(きぬた)を使った俳句

「砧」を使用した俳句についてまとめてみました。

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季語「砧」について

【表記】砧

【読み方】きぬた

【ローマ字読み】kinuta

子季語・関連季語・傍題・類語など

・衣打つ(ころもうつ:koromotsu)

・擣衣(とうい:toi)

・夕砧(ゆうきぬた:yukinuta)

・宵砧(よいきぬた:yoikinuta)

・小夜砧(さよきぬた:sayokinuta)

・遠砧(とおきぬた:tokinuta)

・砧の槌(きぬたのつち:kinutanotsuchi)

・砧盤(きぬたばん:kinutaban)

・藁砧(わらきぬた:warakinuta)

・紙砧(かみきぬた:kamikinuta)

・葛砧(くずきぬた:kuzukinuta)

季節による分類

・「き」で始まる秋の季語

・「秋の生活」を表す季語

・「三秋」に分類される季語

月ごとの分類

8月の季語

9月の季語

10月の季語

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砧を含む俳句例

蝶の昼艶深くなる砧盤/原裕

砧打つ星の真下に外厠/春樹

山家鳥虫歌の情砧かな/龍岡晋

灯火に風打付ける砧かな/青蘿

砧更て月は葎に隠れけり/成美

遠砧この川越ん橋もがな/白雄

白壁にひゞく蘇州の水砧/森田峠

生家には諭吉が母の砧槌/森田峠

西風の里や大勢砧打つ/中川富女

箒編む黍殻をうつ寒砧/西本一都

宵々の砧もうとし初しぐれ/我則

月代や芭蕉林に砧打つ/沢木欣一

藍滲む宮古上布の砧盤/飯島晴子

猿引は猿の小袖を砧哉/松尾芭蕉

小夜砧隣のむすこ戻りけり/春蛙

松茸の笠のびびれる砧かな/徐寅

灯明の灯をかき立て砧かな/許六

紙砧うつ戸毎水温む里/吉田冬葉

日盛や門前に打つ箔砧/前田普羅

渡守の妻が砧や川向ひ/寺田寅彦

俳句例:21句目~

其姿思ふぞ月に打つ砧/尾崎紅葉

砧打つ臼の上なる灯かな/左衛門

砧打つ新垣幸子星月夜/黒田杏子

年歩む大樟の根の砧石/岸原清行

遠景に王陵まろき水砧/原田青児

門前の姥が砧や妙心寺/松瀬青々

砧女に大いなる月や浜社/飯田蛇笏

高雄路や紅葉の下の砧盤/野村泊月

奥笠置雪にとざされ葛砧/橋本鶏二

星落つる籬の中や砧うつ/高浜虚子

砧打つて都の月ぞ瓦屋根/尾崎紅葉

玉川や夜毎の月に砧打つ/正岡子規

砧盡て又のね覚や納豆汁/榎本其角

灯を細め寝つけば響く砧かな/杉風

うき我に砧うて今は又止ミね/蕪村

打ちみだれ片乳白き砧かな/泉鏡花

砧打二人となりし話し声/日野草城

砧盤あり差出す灯の下に/高浜虚子

山彦の打てもどしに砧かな/紫貞女

淋しさに来れば母屋も砧かな/孤舟

俳句例:41句目~

砧打て我にきかせよや坊が妻/芭蕉

山里の砧の音も宵のほど/松藤夏山

日暮から長屋へやつて砧かな/如元

旅に出てどこかで砧見し記憶/立子

砧打つ里にぞ舟は着きにける/吾空

砧打つ二人となりし話声/日野草城

御所方も夜寒につづく砧かな/ふぢ

寒雁のほろりとなくや藁砧/原石鼎

けい~と夜鴉渡る砧かな/内田百間

藁砧置きあるままに雪囲/竹腰八柏

左手の槌のはじむる藁砧/後藤夜半

晴山に高々と昼砧かな/楠目橙黄子

夜咄の夫呼び戻す砧かな/藤野古白

杣が妻戸口に打てり葛砧/橋本鶏二

砧打つ人の替りし音変り/塩田月史

月に透く浮靄よろし遠砧/高田蝶衣

憂き我に砧打て今は又止みね/蕪村

葛砧梅に沈みて一戸あり/橋本鶏二

月の出や扉を砧にて抑へ/吉田紫乃

雨そふて悲しさつるゝ砧かな/鳴鳳

俳句例:61句目~

餅花や幾代を土間の砧石/倉田晴生

さきがけし簷端の梅や葛砧/橋本鶏二

さぞ砧孫六やしき志津屋敷/榎本其角

その音の藁砧とは知らざりし/上村占

どたばたは婆の砧と知られけり/一茶

昼砧雨の中行く馬上かな/楠目橙黄子

ひとつやの一つ砧に月ひとつ/中勘助

まつさをの藁に砧や注連作/柏崎夢香

みちのくの果に砧を聞く夜かな/渋亭

むつ言の枕にひゞく砧かな/尾崎紅葉

久に来し新羅の古都や遠砧/山地曙子

乱るゝや二挺砧の一つより/島田青峰

佐田をとふ夜川に遠の砧哉/加舎白雄

何おもふ砧俄にうちやみぬ/松瀬青々

元朝の音のすなはち海苔砧/青木重行

出しぬけに砧打ち出す隣哉/正岡子規

声澄みて北斗にひびく砧哉/松尾芭蕉

夢ゆるくうつゝせはしき砧かな/大魯

ほこほこと男が打てる藁砧/大石悦子

寂しさを砧にきかで紙衣哉/横井也有

俳句例:81句目~

寂光院の道問へば置く藁砧/松藤夏山

島に来て湖忘れゐしわら砧/桂樟蹊子

月の浜どの家の打つ砧かな/咲寿一樹

寝よといふ寝ざめの夫や小夜砧/炭太

月落ちて枕にひゞく砧かな/羅蘇山人

月夜にて音の正しき藁砧/藤井冨美子

相住や砧に向ふ比丘比丘尼/黒柳召波

砧うてば破れ了りぬ鮓の石/千家元麿

砧てふところのなまへ衣被/田中裕明

砧の灯芋の嵐にいき~と/阿波野青畝

砧一つ小夜中山の月夜かな/飯田蛇笏

砧女や箆美しきうしろ髪/軽都烏頭子

砧打つカンテラの影法師哉/寺田寅彦

砧打つ音の居眠り加減なる/茨木和生

砧打てば砧打ちけり川向ひ/松村鬼史

砧槌立てて身にしむ咄かな/橋本鶏二

神送り出して宮司の藁砧/ふけとしこ

秋の猫砧の上をまたぎゆく/鈴木花蓑

紙砧をりをり石の音発す/橋本多佳子

紙砧子守わらべの立つ戸より/及川貞

秋の季語
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